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INAC、そして川澄が見据える未来

成績、そして環境も含め、国内随一の女子サッカーチームとなったINAC神戸レオネッサ。勝利を義務づけられたチームにおいて、川澄はその道程の先に、再び世界との戦いを見据えている。

20131001_tenma_ex02「チームとしては、今シーズン戦うなでしこリーグ、なでしこリーグカップ、皇后杯(全日本女子サッカー選手権大会)、そしてIWCC(国際女子サッカークラブ選手権)─この4つの大会全てで優勝することが目標です。特になでしこリーグカップは夏場の戦いという難しさもありますし、何より私たちがまだ獲得したことのないタイトル。自分たちの立ち位置を確かめる意味でも、もう一度全員がチャレンジャーとして試合に臨んでいきたいと思います。また、リーグ戦は1年通しての戦いですから、時には怪我人が出たり、コンディションが良くない時もあったりするでしょう。しかしリーグ戦を制するためには、どんな状況でも試合に勝ち、勝ち点を積んでいくことが大事になります。チームの総合力が問われますので、キャプテンとしてしっかりとチームをまとめ、一丸となって戦いに挑んでいきたいと思っています。
そして、海外チームと戦うIWCCは私たちにとっても得難い経験となる試合です。昨年にはリーグチャンピオンとして初めてこの大会に出場しましたが、決勝戦でフランスのリヨンに敗れました。世界と戦って味わった悔しさ、そして通用する部分とそうでない部分をメンバー個々人がしっかりと自覚しましたので、今は全員がその舞台を見据えた上でトレーニングに臨んでいます」

INAC神戸レオネッサは、昨年のなでしこリーグカップにおいて日テレ・ベレーザを相手に国内唯一の敗戦を喫した。スポーツの世界においては「負けることで初めて得られるものがある」という言葉もあるが、川澄はその意見に異を唱える。「負けるのは嫌ですから、わざわざ負けなくてもそういう気持ちを持てばいいと思うんです。負けて悔しいという思いはしたくありません」。

20131001_tenma_ex042013年9月1日に行われたなでしこリーグカップ決勝において、INAC神戸レオネッサは川澄のゴールを含む3得点を挙げて岡山湯郷Belleに快勝、同大会で初戴冠を果たした。チームはいよいよ、日本国内においてその地位を盤石なものにしようとしている。
また、川澄は2013年4月、INAC神戸レオネッサにおいてリーグ戦100試合出場をデビューから連続する形で果たしている。最後に、これまでの選手生活を振り返ってもらった。

「100試合はあっという間で、本当のことを言うと自分でも忘れていました。ファンの方が掲げていた横断幕で初めて気づいた位なんです(笑)。それだけ充実していたということでしょうし、実際に振り返ってみると、嬉しかったシーンや悔しかったシーン、様々なことが思い出されますね。そんなこれまでの積み重ねがあって今があるわけですから、今後も特に目標は定めず、常に走り続けながら気がついたら節目を迎えている、という様なアスリート人生でありたいと思っています」

(取材 / 2013年7月)

INAC神戸レオネッサ

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資本 5000万円
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川澄 奈穂美
オフィシャルブログ
http://nahomi-kawasumi.net/

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