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Challenge+(チャレンジプラス)

コラム

移り行く世の中で生きるビジネスパーソンへ贈る 新しい時代に自分軸を持つ思考のヒント

株式会社 ブレインスイッチ
代表取締役 壁山 恵美子

 
さまざまな物事が目まぐるしく移り変わり、多くの情報が発信されて錯綜している昨今。その中で何を基準にし、何をすればよいのか、取捨選択に悩まされるビジネスパーソンも多い。本連載では、大学院在学中から個人事業主として芸能界・出版業界など多様なフィールドで活躍し、30歳で転職した上場企業ではスピード出世を果たすなど、確固たるビジネスノウハウを蓄積してきた、経営戦略コンサルタント・ストレングスコーチの壁山恵美子氏が、これからの新しい時代に向けて、仕事・ライフスタイル・コミュニケーションにおいて自分の軸を持って考えるための“思考のヒント”を、自身の業務や日常生活での実体験に基づき伝えていく。
 

足底筋膜炎に悩まされて5年ほど

ある朝、目が覚めていつもどおりにベッドから降りると足に痛みを感じました。足といっても踵(かかと)が痛い――立ち上がることはできても響くような激痛が起こるのです。それでも、いつも通りのルーティーンの生活をし始めると、午後には痛みを忘れるくらい改善していて・・・。これが毎日の朝の状態になったのが5年前のことです。この謎の症状を検索してみると、「足底筋膜炎」だと判明しました。

足底筋膜炎とは足の底面(足裏)にある筋膜(足底筋膜)が炎症を起こす状態を指します。足底筋膜は、踵の骨から足の指の基部までの広がりを持つ厚い結合組織の帯で、足のアーチをサポートし、歩行時の衝撃を吸収する役割があります。踵や足のアーチ部分に痛みを感じ、とくに朝起きた時や長時間座った後に立ち上がった時に痛みが強くなることが多いということで、まさに自分の状態と一致していました。「踵なんて骨と皮しかない」くらいに思っていた私は、踵に筋膜があり、それが炎症を起こすなんて想像もつきませんでした。近くの整形外科へ行くと、炎症止めと痛み止めの注射を打つことに。これが朝の踵の痛みの100倍くらいの痛さで、筆舌に尽くしがたいものだったことを覚えています。

この足底筋膜炎の原因はさまざまで、過度な運動や立ち仕事による過度なストレス、足のアーチが正常でない(扁平足や高足弓)、適切でない靴の使用、体重増加などがあるそうです。そもそも私は「ドラえもん」並みの扁平足で、足の裏がほぼ真っ平で地面に着地しているので、それが原因だったのかもしれません。症状が出始めてからは、治ったかなと思うと痛みを感じる、という繰り返しで、注射を1年半ごとに打つという対症療法で何とか乗り切ってきました。

足底筋膜炎を防ぐ靴はあるのか

足底筋膜炎を予防または緩和するための靴やスニーカーとしては、先に書いた原因を除去するようなものでなくてはいけません。足のアーチを適切にサポートし、足底筋膜にかかるストレスを減少させ、適切なクッション性を持つことで、歩行や走行時の衝撃を吸収し、足底筋膜への負担を軽減するもの、踵部分がしっかりとサポートされるもの、足の指が自然に広がることができるスペースがある広めの靴。靴は足にピッタリと合っている必要がありますが、今まで生きてきて「快適」と感じていても、「これは99.9%ピッタリだ!」と思ったことはないので、そんな靴は果たしてあるのか、疑問です。

足底筋膜炎だけでなく、何らかの足の不具合を改善する靴となると、「マジックテープ」や「チャック付き」といった仕様になり、デザイン的に優れているものはなかなか見つからなくなってしまいます。この際、履きやすいなら、足の痛みを改善するなら、背に腹は代えられないと我慢するべきなのかもしれません。しかし現役でビジネスをしていて、大企業で研修講師も務めている身としては、単純なファッションというより、身だしなみとしてのボーダーラインは上がるわけで、スーツを着ながら近所のおばちゃんが履くようなウォーキングシューズ、というわけにはいかないのです。とはいえ、かつてのようにヒールが高いパンプスでスタイリッシュに、というのは、もはや履いただけで倒れそうになるくらい足が痛くなって、仕事どころではなくなるのが現実なので、おとなしく代替案を探すことにしました。

最近ハマっているスニーカー

近年、社会的にも健康意識や運動への意識が高まり、それに伴ってスニーカー市場も拡大しているのをご存知でしょうか。昔はそれほどなかったスポーツ量販店も、都内だけではなく地方でも大型ショッピングモール内のテナントやロードショップとして増えてきています。スニーカーといえば、オークションに出品されるほど高額なものもあり、かつてはNIKEの「エアーシリーズ」(特にジョーダンモデル)が一世を風靡しました。最近は、NIKE・アディタス・PUMAといった誰でも知っているブランドやメーカーだけでなく、アンダーアーマー、デサントといったスタイリッシュなスポーツブランドが増えたと感じます。その中でも私がハマっているのが、HOKA ONE ONE(以下HOKA)とON Running(以下ON)という2つのブランドです。これらのブランドは、独自の技術とデザインで多くのランナーやフィットネス愛好者から支持を受けています。今回は、これらのブランドの特徴や違いについて、少し解説を加えたいと思います。

HOKAは、独自の厚みのあるソールが特徴のシューズとして知られています。この厚いソールは、衝撃を吸収し、長距離ランニングやトレイルランニングでの足の疲れを和らげる効果があります。メリットは、足へのクッション性が高く、衝撃を吸収し、安定性があり、足の疲れを軽減してくれること。デメリットとしては、一部の人々にとってはソールの厚さが過剰に感じられること、デザインの好みが分かれることなどが挙げられるでしょう。実際、私も最初は履いていて「何だか厚底だな」と感じました。

スイス生まれのONは、特徴的な「クラウドテクノロジー」というものを用いたソールを持っています。そのソールが走行時の衝撃を分散し、快適な走行をサポートするのが特徴です。レスポンシブなクッション性能があり、スムーズな走行が可能で、また軽量のためシティランや短距離・中距離ランに適しています。足の周囲から足底までシュッとした感じで、スタイリッシュなデザインが多いです。超長距離走やトレイルランニングには向かないため、それらが目的の場合は他のモデル・ブランドを探すほうが良いでしょう。

スーツにスニーカーでもスタイリッシュに

先に解説したとおり、ちょっと厚底で大きめのスニーカーに見えてしまうものの、私は最近スーツ姿でもHOKAを履くようにしています。やはり、足の痛さを抱えて終日研修の立ち仕事をするには体力的に無理があるからです。HOKA ONE ONEとはニュージーランドの先住民であるマオリ族の言葉で「地上に舞い降りる時」を意味しており、その名の通り軽さやクッション性は抜群。とにかくフカフカした感触で足が全く痛く感じません。

しかしスニーカーはスニーカー。どうしてもスーツには似合っていないと感じてしまうのは私の中にある“昭和な思考”のせいなのか・・・。それでも「このフカフカのスニーカーを履いて仕事に出かけたい!」と思い、逆転の発想にたどり着きました。「スーツに靴を合わせるんじゃない、靴にスーツを合わせればいいのだ!」と。ひらめいたと言えるほどのことでもないのだが、ここ最近は、いわゆる仕立てた「スーツ」をやめて、スニーカーに合わせるために、デニム生地のセットアップやジャケットを着ています。そうすれば過度にカッチリした雰囲気にならず、スニーカーでもOKと思えるスタイルとなるのです。スポーツミックスなスタイルで、身だしなみとしては問題ない領域になっていると思います。

さて、まとめとしては、靴選びの際は、プロフェッショナルなシューショップや専門家のアドバイスを求めるのが良いです。ちなみに、私は自分の靴のサイズを24.0cmだと、当たり前のように思って購入していましたが、実際に計測したところ左足は24.1cmで、24.0cmの靴では小さいし、長時間履いていれば足が痛くなってしまうとわかりました。トレイルランニングやトレッキング向けのシューズとなると、25.5cmが適切なのだそうです。皆様も靴選びの時は、思い込みではなく、きちんとプロフェッショナルのアドバイスを聞いて、長時間の歩行や立ち仕事ができるような靴を選んでくださいね。

※ご質問・ご意見・ご感想はメールでお受けしています。また、ご相談などもお気軽にご連絡ください。皆様のヒントになるコラムを目指していきますので、引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
 

■プロフィール
壁山 恵美子(かべやま えみこ)
株式会社 ブレインスイッチ 代表取締役
YAMA HOTEL & ROOFTOP BAR(ミャンマー/ヤンゴン)
Chief Information Officer(CIO)
 
イベント・出版業界を経て、ソフトバンク(株)に入社。情報セキュリティおよびリスクマネジメントを専門分野とするグループマネジャーとして業務に従事。その後、J-SOX、IT統制、システム監査等の経験を経て独立。現在は、上場企業の経営企画部門およびPR・マーケティング戦略などのコンサルティングに携わる。また、中小企業の経営者向けコンサルティングや人材育成の研修カリキュラム開発なども展開。さらに、YAMA HOTEL & ROOFTOP BAR(ミャンマー / ヤンゴン)にてCIOとして人材育成をする傍ら、ミャンマー進出コンサルタントとしても活動。Gallup認定ストレングスコーチとして、組織のマネジャーなどにコーチングおよびコーチング型マネジメント手法を指導している。
 
※保有資格
・Gallup認定ストレングスコーチ
・Tony Buzan公認 マインドマップ・インストラクター
・Peter Walker氏 公認 ベビーマッサージ&ベビーヨガインストラクター
・高等学校教諭第Ⅱ種(公民)免許
 
URL https://brainswitch.jp/
個人Webサイト https://emikokabeyama.com/
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