注目企業インタビュー
子どもの特性に寄り添い自主性を伸ばす
沖縄の教育を支える良心的な学習塾
「しない」を認める、型破りな指導法
T-岡田 登川学習塾さんの教育スタイルについて、ぜひおうかがいしたいです。
井本 3〜4人程度の少人数制で、集団授業というよりは個別指導に近い形です。その日それぞれの生徒が「今日は何をするか」を自分で考えてから始めるスタイルにしています。こちらが一方的に「これをやりなさい」と指示するのではなく、やってはいけないことだけを伝えて、後は本人に考えてもらう。自分で選んだことには責任が生まれますし、逃げ道が少なくなることで集中力も上がると考えています。
T-岡田 自分で決めさせることで、主体性を育てているわけだ。基本的には勉強が嫌いな子が多いと思います。そのあたりはどのように向き合っていますか?
井本 負荷のかけ方を意識しています。例えば、「しない」選択肢もあるけど、しなかったら親にゲームを取り上げられるかもしれない。「それならやっておいたら?手伝うからさ」という伝え方をすると、やる気を出してくれるんです。あとは、できているところをまず認めて、モチベーションが上がってから次の課題へ移るという順番も大切にしています。
T-岡田 なるほど。心理的なアプローチが大事なのですね。料金面でも地域に配慮されているとうかがいました。
井本 小学生は週1回5000円から、中学生は週1回8000円から、という設定にしています。また、母子・父子家庭のご家庭には無償で通える制度も設けています。先ほども少し触れたように、沖縄は所得水準が低い地域でもあるので、お金の問題で子どもが勉強できない環境はできる限りなくしたいと思い、こうした値段設定にしているんです。
自分で考える力が、人生を切り開く
T-岡田 教え子の皆さんには、将来どんな大人になってほしいですか?
井本 良い成績だけを求めるより、自分の頭で考えながら生きていける人間になってほしいです。長い時間を一緒に過ごすぶん、なるべく苦労の少ない人生を歩んでほしいですね。
T-岡田 お話をうかがって、「登川学習塾」さんは勉強だけを教える場所ではなく、“人生そのものを一緒に考えてくれる場所”という印象を受けました。最近の教育の世界は、スポーツも勉強もできる文武両道が主流になってきているように感じます。そういった教育の渦中にいる子どもたちへのアドバイスがあれば、ぜひお聞かせください。
井本 無理しすぎないことも大切だと伝えたいです。子どもは指導者の影響を大きく受けます。もし重荷になっているのなら、その人だけがすべてではないと周りが声をかけてあげてほしいです。
T-岡田 とても共感します。もちろん、どんどん新しいことを取り入れるというのは良いことですけど、子どもたちの意思を尊重することが一番大切ですよね。今後の展望についてはいかがですか?
井本 教室の規模を少しずつ大きくしていきたいと考えています。とはいえ、基本的なやり方を変えるつもりはありません。気に入ってくれた子が自然と集まってくる塾であり続けることが理想です。沖縄の子どもたちが経済的な事情に左右されず学べる環境を、自分の手の届く範囲で広げていく。それが、今の一番の目標です。
T-岡田 私は子どもが2人いて、やはり一人ひとり性格も感じ方も違います。そこを見抜いてやる気を引き出しながら教えてくださると、親としても心強いですよ。また、「勉強を強制しない」という井本塾長の言葉が印象的でした。子どもの特性を見定めて自主性を引き出す姿勢は、スポーツの指導にも通じるものがあります。ぜひ今後も、多くの子どもたちの学びを支えてあげてくださいね!
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