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注目企業インタビュー

「こんなふうに歌いたい」を実現!
体を楽器にするボイストレーニング

 

生徒に寄り添う多彩なレッスン

鶴久 音楽と真剣に向き合いながら、充実した毎日を過ごされているのが伝わってきますね。では続いて、「Hana music studio」さんで具体的にどのようなレッスンを行っているのか、ぜひ教えていただけますか?

橋口 当校では私が担当するボイストレーニングに加え、一線で活躍するミュージシャンによるピアノ・ドラム・サックスのレッスンも行っています。生徒さんは「歌が苦手だから克服したい」という初心者から、プロ志望の方やすでに活動されている方まで実にさまざま。年齢も小さなお子さんから70代まで幅広く通ってくださっています。その中で、私自身の指導の大きな特徴は「体を楽器にする」という考え方にあるんです。

鶴久 とても興味深いお話です。私自身、長く音楽に携わってきましたが、歌い方は独学なんです。ぜひ、橋口代表のメソッドを教えていただけますか?

橋口 歌が思うように歌えないと感じる方の多くは、理想の声と実際に出る声とのギャップに悩んでいます。その差を埋めるには「こんなふうに歌いたい」という思いを実現できる体づくりが必要です。例えばピアノも、64鍵しかないキーボードとスタンウェイのグランドピアノとでは、奏でられる音の幅が全然ちがいますよね。つまり、自分の体そのものを響きの良い楽器にすること――そこで当スタジオでは、心身の状態を整えるカウンセリングを大切にしています。まずは健康な心と体を整え、そのうえで生徒さん一人ひとりの目標に合わせた表現方法やテクニックを伝授しているんです。

 

生徒たちと感動を分かち合う

鶴久 最近ではオンラインでボイストレーニングを受けられるスクールも増えてきましたが、橋口代表が手がけていらっしゃるレッスンはそれらとは違う温かみを感じます。

橋口 ありがとうございます。確かにオンラインには手軽さや便利さがありますが、画面越しでは生徒さんの体の使い方や細かな動きまではわかりません。だからこそ、「Hana music studio」では対面レッスンにこだわっています。直接向き合うことで、その場で修正点を指摘したり、呼吸や姿勢を見ながらアドバイスしたりできますから。

鶴久 なるほど。声は人の体そのものが生み出す音ですから、体をしっかり整えることが何より大事――お話をうかがうほど、小手先のテクニックではなく、楽器である体を鍛えるという橋口代表の考え方が伝わってきて感銘を受けます。ところで、代表はご自身の音楽活動にも力を注いでいらっしゃるそうですね。

橋口 ええ。これまでも、多数のプロアマのミュージシャンとステージを経験してきましたが、今回はプロのジャズミュージシャンの方に「あなたの歌をぜひ聴かせてほしい」と声を掛けていただき、ステージに立つことになったんです。以前はジャズの持ち歌が3曲ほどしかありませんでしたが、そこから少しずつレパートリーを増やして、気づけば今ではホテルのラウンジなどでも定期的に歌わせていただくようになりました。神戸は特に「ジャズを歌えるようになりたい」という女性が多く、その声に応えるように、レッスンに加えてステージにも立ち続けています。大変ですが、その分やりがいも大きいですね。

鶴久 クラシックからポップス、そしてジャズまで。幅広いジャンルを通して生徒さんに歌う喜びを伝えつつ、自らも現場で音楽に挑戦し続ける姿勢が素晴らしいと思います。最後に、今後の抱負をお聞かせいただけますか。

橋口 私の目標はボイストレーナーを始めた頃から一貫して変わりません。それは、生徒さん一人ひとりの「こんなふうに歌いたい」という願いを必ず実現させること。そして、その過程で見せてくれる笑顔や成長に、私自身も感動をいただくことです。これからもその初心を大切に、音楽を通じて多くの方と喜びを分かち合っていきたいと思います。

 
 

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