注目企業インタビュー
建設
働きやすい環境で若い人材が躍動する
溶接工事・鍛冶工事を担う職人チーム
樹鋼業
代表 藤井 直樹
PROFILE
建築の解体業で10年のキャリアを積む。独立の意欲が芽生え、知人の紹介で溶接・製缶業へ転身し、1ヶ月後には独立。2011年に「樹鋼業」を設立した。スタッフ・協力会社を合わせ40名以上の職人と共に現場で汗を流し、抜群のチームワークで福山市の工業を支えている。
COMPANY DATA
- 住所
- 〒721-0945
広島県福山市引野町南2-4-21 - URL
- https://itsukikougyo.com/
水野 まずは、藤井代表が溶接・製缶業で独立された経緯を教えてください。
藤井 私は解体業に10年ほど携わっていたのですが、自分で事業を手がけたいという思いが募り、道を模索していた際に知人から紹介されたのが鍛冶工事の仕事でした。そこで1から技術を身に付け、1ヶ月後には独立したんです。
水野 たった1ヶ月で!ものすごい吸収力ですね。今の世の中では「鍛冶屋」という言葉はほとんど耳にしないですが、まさに職人、という感じがして素敵です。
藤井 ありがとうございます。多くの方は鍛冶屋と聞くと刃物などを叩いて鍛えて、というイメージを抱くかと思います。しかし、私たちの主な仕事は、溶接や製缶の技術を駆使して、工場などの老朽化した機械を修理したり、新たに製作したりすることなんです。今も、近隣の工場内で毎日のように工事をしています。
水野 かなり専門性が高いお仕事のように感じます。スタッフの方も、熟練の職人さんばかりなのでしょうか?
藤井 いえ、当社のスタッフは20~30代が中心で、その8割が未経験からこの仕事を始めたんですよ。私自身、何も知らないところからのスタートでしたし、時間をかければきちんとできるようになると思っているので、技術面を急いで指導するというよりは、楽しく仕事を続けられる環境づくりを重んじています。一人ひとりと信頼関係を築いているからこそ、当社は創業から13年、辞めたスタッフはほとんどいないんです。
水野 それは素晴らしい。建設業全体で人材不足が叫ばれている中で、若い方が定着されているというのはそれだけで会社の大きな強みになると思います。
藤井 また、給与面に関してもオープンなコミュニケーションを取るようにしています。「ここまで仕事ができればこのくらい、リーダークラスになればこのくらい上がるよ」とこちらから基準を提示して、何を頑張れば良いか、どこを目指せば良いかを明確にするんです。
水野 そうやって、働きやすさと給与面の充実を両立させている樹鋼業さんだからこそ、「ここで働きたい」と思う人がたくさん集まってくるのでしょうね。
藤井 そう言っていただけると嬉しいです。実際、社内の環境を整えていると、スタッフが知り合いや後輩を連れてきてくれるんですよ。そんな風に人の循環が生まれるとこちらから人員を募集する必要もなくなるので、これが組織づくりの1つの答えなのかなと思っています。
水野 最後に、会社の将来のビジョンについても力強く語ってください。
藤井 人員が充実すればするほど大きい仕事も取れるようになると思うので、これからもやる気のある人をどんどん採用して強いチームをつくりたいですね。私もまだまだ皆に負けたくないですし、スタッフから「もう来なくていいよ」と言われるまでは現場で汗を流し続けます!
GUEST COMMENT
水野 裕子
「若いスタッフの趣味を、私も一緒にやるようにしているんです」と藤井代表。皆さんでツーリングすることもあるそうで、家族のような温かい関係を築かれている様子が伝わってきました。代表の下にはこれからも間違いなく、多くの仲間が集まってくると思いますし、会社としてどこまで成長されるか楽しみです!