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注目企業インタビュー

最先端のパワーエレクトロニクス研究で<br />
製造業界にイノベーションを巻き起こす<br />

製造・技術

最先端のパワーエレクトロニクス研究で
製造業界にイノベーションを巻き起こす

ポニー電機 株式会社
代表取締役社長 長井 真一郎

PROFILE

ポニー電機(株)の3代目跡取りとして生まれる。大学卒業後は別会社にて就業しつつ社会人博士号を取得。2005 年からは家業に戻り、2020 年に父の跡を継いで3 代目代表取締役に就任した。現在はパワーエレクトロニクスやトランスの研究・開発に注力している。

COMPANY DATA

ポニー電機 株式会社

住所
[本社]〒 375-0003
群馬県藤岡市立石新田23番地
[横浜事務所]〒 220-0004
神奈川県横浜市西区北幸2-8-4

URL
http://www.pony-e.jp/


石黒 まずは、ポニー電機(株)さんと長井社長の歩みをお聞かせください。

中村 当社は、私の祖父が1945年に創業した電子部品メーカーで、スイッチングトランスや高周波リアクトル、電磁コイルなど、さまざまな商品を製造しています。その歴史にあぐらをかかぬよう、私自身も大手電機メーカーに就職して、働きながらパワーエレクトロニクスの勉強を続け、博士号を取得しました。やがて2代目である父の要請で2005年に当社に移り、2020年に3代目として代表取締役に就任したんです。

石黒 今日は、横浜事業所でお話をうかがっています。群馬県の本社とは、かなり距離が離れているのですね。

中村 ええ。この横浜事業所は、パワエレの受託開発にて行う技術コンサルティングのための拠点になります。以前は部品製造のみでしたが、お取引先から「高い技術力があるのだから、開発を行うこともできるはず」とお話をいただき、設立に至ったんです。本社の部品製造業と、横浜の受託開発業では、求める人材や社内の風土が製造業とは異なるので、技術者のために環境を作っているんですよ。

石黒 横浜事業所がどのような職場なのか、ぜひ具体的におうかがいしたいです。

中村 こちらは精鋭ぞろいのベンチャー企業のような雰囲気で、全国の大学や海外から集まった技術者が、電力の変換や制御に欠かせないパワーエレクトロニクスの分野で最先端の研究と開発を続けています。そのため、お取引先にご提案したものは、一度採用していただいたら、またリピートしていただけるほど、高度な技術と経験を保持しているんです。

石黒 それは素晴らしい。技術者の方々にとって最適な環境が整っているからこその実績なのだと感じました。

中村 ありがとうございます。当社の技術者は、率先して研究に打ち込む真面目な人材ばかりです。そこで当社では、大学で学位を取得させたり、経営意欲のある人材とベンチャー企業を起こしたりなど、個々のモチベーションをサポートしつつ、技術者が主導権を握って作業に集中できる環境作りを大切にしています。やはり、私は彼らの成長する姿を見るのが大好きなんです。そうして積み上げた技術やアイデアでお客様の事業に貢献できると嬉しくて仕方ありません。

石黒 今後のビジョンについては?

中村 当社の目標は一貫して、技術力を世界一の水準まで高め、業界にイノベーションを起こすことです。そのためにも、国内外学会等に参画し、得た技術やアイディアを、顧客に提案し一緒に社会実装まで行うことに注力しています。また AI をパワエレに活用するベンチャー設立や、成長しているベトナムに拠点を置くなど、新たな挑戦を行っています。そして今後も攻めの姿勢を貫く技術者を迎え入れ、その研究や開発を支えることで、唯一無二の企業を目指してまいります。

GUEST COMMENT

石黒 彩

技術者の方々がやりたいことに挑戦しつつ、成長できる環境が整っているポニー電機(株)さん。お話をうかがい、長井社長の見事な舵取りがあるからこそ優秀な人材が集まってくるのだと感じました。今後も世界一の技術力獲得に向けて技術者の方々と切磋琢磨しながら、業界全体を変革していただきたいですね。

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