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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

SNSを通じて若者に向け情報発信

 利用者の方の十人十色の性格に合わせて、一人ひとりに寄り添われているのですね。その境地に至るまでには、さまざまな努力が必要だったことでしょう。

内田 ええ。今も若輩者ですから、日々勉強という意識を持ち、多くの先輩方の言葉から学ぶことで試行錯誤を繰り返しています。それにありがたいことに、スタッフの皆も、常に他のスタッフや利用者様のためを思い、率先して仕事に向き合ってくれているんです。私は、人に恵まれていることをいつも感じながら、助けられているんですよ。

 お話をうかがい、介護業界全体を変えたいという強い思いを感じました。

内田 ありがとうございます。高齢化社会が進む時代に介護施設の需要はますます高まっていますし、それに比例して、スタッフの若返りも図らなければなりません。そこで当施設では、若者にも注目してもらえるようSNSで積極的に情報を発信するなど、私が未経験だったからこその視点を通して、これまでにない多様な取り組みに挑戦しているところなんですよ。

「ありがとう」の言葉をつなげていく

 利用者の方と接するうえで、意識されていることはありますか?

内田 やはり、利用者様が少しでも元気に、活力ある生活を送れるように配慮することだと思います。時折、「今日は体を動かしたくないから休もうかな」と電話をくださる利用者様がいらっしゃるのですが、そんな時も私は「リハビリをしなくてもいいから、お話をしにいらっしゃいませんか」とお声をかけるんです。

 確かに、スタッフの方や、一緒に施設で日々を送る友達の顔を見るだけでも元気を取り戻せますよね。

内田 ええ。重い腰を上げてお見えになった利用者様が明るく笑顔でお帰りになる姿を見ると、心から「お誘いしてよかった」と感動します。もちろんデイサービスの役目は、リハビリを通じてお年寄りの体力を維持し、長く自分の足で歩ける人生を実現していただくこと。そうした意識を持って活動し、利用者様のお困り事を解決できると、誰かを助けられる素晴らしい仕事をしているのだと、大きなやりがいを感じられるんですよ。

 それは素晴らしい。(株)ルメルシエという社名にも、そうした内田社長の思いが込められているのですか?

内田 実は、「ルメシエ」という社名は、フランス語で「ありがとう」という意味なんです。そして利用者様から「ありがとう」という言葉をいただき、私やスタッフから「ありがとう」の言葉をお返しすることが、私のモットーでもあります。それは、料理の「ごちそう様」も同じですよね。これからも利用者様の健康な生活をサポートし、「ありがとう」の輪をつなげていけるような社会を目指して、施設をより良いものにしていきながら、今後は江戸川区以外で、異なる区や県にも店舗を増やしていけたら幸せです。

GUEST COMMENT

嶋 大輔

取材当日、高齢者の方々が楽しく笑顔でリハビリしている様子を間近で見て、シェフという異業種から介護業界に転じた内田社長だからこそ、柔軟な発想で利用者さんのためになるデイサービスを運営できるのだと実感しました。これからも信念を貫いてたくさんの「ありがとう」の言葉を紡いでいってください。内田社長とスタッフさんの奮闘を私も心から応援しています!

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