PROFILE

福岡県久留米市出身。学生時代はヘビーメタルバンドのボーカルとして音楽に打ち込む。東京での芸能活動も経験するが、1年で帰郷。その後は型枠大工の仕事に全力を注ぎ、一人親方を経て2017年に（株）阿南工業を創業した。近年は地域の音楽イベントに参加するなど、音楽活動も再開している。

COMPANY DATA

嶋　阿南社長が職人の世界に入られたきっかけからお聞かせください。

阿南　学生時代の私はなかなかのやんちゃ者で、仲間とヘビーメタルのバンドを組んでボーカルとして音楽に明け暮れていました。17歳から型枠大工の仕事も並行して始めましたが、髪型や服装が自由だったことが理由だったんです（笑）。やがて、芸能プロダクションに誘われ1人で上京したものの、思い描いていた活動はできず―1年ほどで地元へ戻り、そこからは型枠大工一本で集中するようになりました。30歳頃に一人親方として独立し、大きな会社とも取り引きをするようになったことから2017年に法人化した次第です。

嶋　一度は夢破れながら、しっかりご自身の足元を固められたのですね。今はどのような工事を手がけているのですか？

阿南　コンクリート構造物を成型するうえで欠かせない型枠工事や、商業施設や医療施設の基礎工事・躯体工事など、幅広い工種に対応しております。いずれも建物の根幹に関わる工事であるため、世の中からなくなることはない仕事ですね。現在は5名までスタッフを増やしましたが、それでも手が回らないほど多くのご依頼があり、協力業者の力も借りながら一つひとつの現場と向き合っています。

嶋　お仕事をされるうえで、常に心がけていらっしゃることはありますか？

阿南　当たり前のことを当たり前にすること、ですね。どんな工事も手を抜かずしっかり仕上げる―この姿勢を評価していただけているのか、一度ご依頼してくださったお客様とは、その後も長いお付き合いになることが多いんですよ。スケジュールが厳しい現場でも、なんとか形にしてきたというこれまでの実績も、お客様からの信頼につながっているのかもしれません。

嶋　お話をうかがっていると、阿南社長が誇りを持ってお仕事に打ち込んでいらっしゃる様子が伝わってきます。

阿南　ありがとうございます。やはり、自分が手がけた建物が形に残るというのが、この仕事の一番の魅力です。町を歩いていて、「あの建物は自分が建てたんだ、世の中に貢献できたんだ」と家族に言えるやりがいを、若いスタッフたちにも感じてもらいたいですね。

嶋　では、最後に会社の将来のビジョンについても教えてください。

阿南　業容を拡大しながら会社をますます成長させ、スタッフの福利厚生も充実させていきたいです。また、2022年には後輩が始めた音楽イベント「がんばるっ祭」に協賛企業として参加するなど、音楽との接点も復活しました。そのような活動が建設の仕事につながることも多く、今は自分の進んできた道が間違っていなかったと実感しているところなんです。これからも、何事にも本気でぶつかるスタイルで、地域を盛り上げられるよう走り続けていきます！

GUEST COMMENT

嶋 大輔

やんちゃで突っ張った青春時代を送り、そのすべてを糧にしてきた阿南社長の生き方は、かつての私と共通する部分も多く、すべてのお話が心に染み込んできました。これからも型枠大工のお仕事や音楽を通じて、地域の活性化に貢献してくださいね。私も社長に負けないよう頑張ります！