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注目企業インタビュー

休みを取りやすい環境で若い職人を育成<br />
型枠解体のやりがいと魅力を広めていく<br />

建設

休みを取りやすい環境で若い職人を育成
型枠解体のやりがいと魅力を広めていく

株式会社 巧建設
代表取締役 宮竹 令

PROFILE

10代から建設業界へ足を踏み入れ、型枠解体の職人として経験を積む。景気が悪く業界から離れた時期もあるものの、知人に請われ復帰。2018年に独立し、2021年に(株)巧建設を創業した。現場監督に驚かれるほどの努力を重ね、現在は若い従業員を育成している。

COMPANY DATA

株式会社 巧建設

住所
〒981-3362
宮城県富谷市日吉台2-27-14
URL
https://www.takumikensetsu2021.com/

 まずは、宮竹社長が型枠解体の職人になられた経緯をお聞かせください。

宮竹 実は、中学卒業前に母が「面倒を見るのは義務教育まで。高校は働きながら定時制に通いなさい」といきなり言い出したんです。そこで、勉強が好きなわけでもなかった私は、型枠解体の職人の道を選びました。ただ、この業界も東日本大震災の前は不景気で、当時勤務していた会社は数千万円も借金して給料を払ってくれていたんです。

 従業員の給料のために借金をするとは、その社長さんは立派な方ですね。

宮竹 ええ。それでようやく震災後に盛り返したのですが、景気がよくなったから独り立ちするというのは恩を仇で返す行為になりますよね。ですから私は会社に体力がつくまで必死に頑張り、2018年に独立しました。その際も社長は「宮竹が独立する。みんな使ってやってくれ」と知り合いの会社に電話をかけるなど全力で応援してくださったんです。私は、その社長から筋を通せば絶対に道を誤らないと学ぶことができました。

 法人化を果たしたのは2021年だとうかがいました。現在の陣容や人材育成の方針について教えてください。

宮竹 今は24歳の若い従業員と2人で汗を流しています。私が人材育成で大切にしているのは怒らないことなんです。知人から「若者を怒ることにメリットはない」と諭され、確かにそうだと納得しました。また、働きやすく休みを取りやすい会社にすることもテーマにしています。稼ぎたい時はどんどん現場に出て、お金よりも休みが欲しい時には自由に休める会社にしたいんです。

 休みたい時に休める職場環境のほうが仕事に対する意欲も湧きますよね。

宮竹 はい。私たちの仕事は、型枠の解体後に大工さんが次の型枠を建て込みやすいようきれいに片付けることが重要になります。最終的なゴールを頭の中にインプットして、絶対に邪魔にならず建物を傷つけないよう細心の注意を払って作業をする必要があるんですよ。夏は暑く冬は寒いこの仕事はつらいことも多いのですが、それでも私はやりがいのある型枠解体の魅力を伝え、若手の育成に力を入れていこうと考えています。

 ぜひ、実力派の職人さんを育てて会社も躍進していただきたいですよ!

宮竹 ありがとうございます。おかげさまで当社の事業は順調です。営業をしなくても次々に仕事のご依頼をいただけるのですが、残念なことに人手不足でお断りすることもあります。人数が少ないぶん自分が持つすべての技術を現場に注ぎ込めるものの、やはり、せっかくの仕事をお断りするのは心苦しいです。今後は、高いクオリティを維持しながら職人を増やすことを目標にしています。そして若手の独立をうながし、新たな世界を感じてもらいながら、互いに協力し合い共に大きくなっていきたいですね!

GUEST COMMENT

嶋 大輔

筋を通し強い責任感で仕事に取り組み、従業員さんが働きやすい環境もつくり上げている宮竹社長。「巧建設に頼めば間違いない」と依頼が殺到するのも当然だと思います。型枠解体はご苦労も多いでしょうが、地道に頑張れば必ず日の目を見ることができる――対談を通してそんな希望を感じることができました。

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