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注目企業インタビュー

見えない部分までこだわるダクト工事<br />
地域活性化にも貢献する気鋭の事業家<br />

建設

見えない部分までこだわるダクト工事
地域活性化にも貢献する気鋭の事業家

株式会社 大内工業
代表取締役 大内 文春

PROFILE

ダクト工事会社の社長に誘われ職人の道へ進み、以後一筋に歩む。2014年に(株)大内工業を創業し、丁寧な仕事で着実に事業規模を拡大。また事業と並行して、地元を活気づけるための「わたしのふるさとプロジェクト」も推進するなど、マルチな活躍を続けている。

COMPANY DATA

株式会社 大内工業

住所
〒984-0845
宮城県仙台市若林区二木字笠神72
URL
https://www.oouchi-industry.co.jp/

 大内社長が、ダクト工事を始められたきっかけから教えてください。

大内 私は19歳までガソリンスタンドで働いていました。ある時、よく来店されていたダクト工事会社の社長から「一緒に仕事をしないか」と誘われ、それで職人になったんです。その後は東日本大震災で大きな被害を受けるなどさまざまな困難があったものの、多くの方に助けられながら乗り越え、2014年に当社を立ち上げるに至りました。現在は自動車会社の部品工場から一般住宅まで、規模の大小を問わずあらゆる建物のダクト工事を手がけています。

 難局にもくじけることなく、一筋に歩んで来られたのですね。大内社長は、ダクト工事の魅力はどこにあると感じていらっしゃるのでしょうか?

大内 この仕事は、夏は暑く冬は寒い過酷な環境で作業をしなければならず、しかも施工が完了すると人の目には触れなくなってしまいます。それでも、冷暖房・換気・排煙などの配管は建物になくてはならないもの。手を抜くことなく、美しく仕上げられた時の達成感は格別ですし、お客様から「また、次も頼むよ」とおっしゃっていただけると大きなやりがいを感じられるんです。

 社会的意義を感じながら、誇りを持ってお仕事に臨んでいらっしゃる、と。そんな社長の姿を見て、下の職人さんたちも育っていきそうですね。

大内 はい。ありがたいことに今は20代・30代の若い人材が活躍してくれており、そのうちの1人は私の長男なんです。自分から「やりたい」と切り出してくれたのは嬉しかったですが、わが子だからと甘やかすわけにはいかないので、適度に距離を取っています(笑)。息子に限らず、この先は若手の育成にも力を入れていくつもりですよ。

 大内社長のもとには今後も多くの仲間が集まると思います。会社の将来のビジョンについても教えてください。

大内 当社は東日本大震災からの復興を掲げ、2014年に「わたしのふるさとプロジェクト」を立ち上げました。それからは、人口が減ってしまった若林区を盛り上げるべく、住民の方々と協力しながら冬の「鎮魂の花火」、夏の「来てけさいん♪六郷東部夏祭り」などさまざまなイベントを開催しています。2024年1月にも、寄付金をもとに花火大会を開催予定です。このような活動をいつまでも続けていくことが、私たちの大きな目標。また、社屋もプレハブから立派な建物に建て替えて、さらに地域に貢献できるよう成長していきます。


▲ 東日本大震災からの復興を掲げた「わたしのふるさとプロジェクト」の一貫として(株)大内工業が開催した「来てけさいん♪六郷東部夏祭り」の様子

GUEST COMMENT

嶋 大輔

いつまでも形に残るダクト工事と、震災の記憶を刻む数々のイベントで活躍する大内社長。会社もプロジェクトも2024年に10周年を迎えられるとのことで、社長の継続力には頭が下がる思いです。ぜひこれからも規模を拡大しながら、20年、30年続くチームを築いてください!

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