コラム


人生100年時代と言われ、仕事でもプライベートでも、自分の夢や目標を達成するまでには長い時間が残されているように感じられる現代。しかし時間の有限性を意識せずにぼんやりと過ごしていると、時というものはあっという間に過ぎ去ってしまう――そんな着眼点から、時間をいかに有意義に使うかを助言しているのが、Time Craft Consultantの奥村哲次氏だ。当コラムでは、大病を乗り越え自らの決意と行動によって成功をつかんできた同氏から、ビジネスに必要不可欠な「マインドセット」について学んでいく。
皆様、いつも大変お世話になっております。(株)ラフティ代表取締役、奥村哲次です。今回のテーマは、「決められない人の特徴――なぜ予定すら立てられないのか」。友人から食事の誘いがあっても、「少し考えてから返すね」と言ったまま、何日も返事をしていない。仕事でも「後で決めます」と言ったまま、その“後”が来ない。こうした状況は、決して珍しいものではありません。そして実は、この“決められない”という習慣は、単なる性格の問題ではなく、人生の進み方そのものに大きな影響を与えているのです。
決められない人の共通点
まず最初にお伝えしたいのは、決められない人には、いくつかの共通点があるということです。最も典型的なのは、予定やタスクを後回しにする習慣です。遊びの予定、仕事のタスク、プライベートの約束など、どれも「後で考えよう」と思っているうちに時間が過ぎていき、結局何も決まらないまま一日が終わる。この状態が続くと、頭の中には未完了のタスクがどんどん積み上がっていきます。すると脳はどうなるかというと、判断を避けるようになります。なぜなら、決断という行為は、思っている以上にエネルギーを消費するからです。未完了のタスクが増えれば増えるほど、「今は決めたくない」という心理が働きます。結果として、人はさらに決断を先延ばしにするようになるのです。
また、もう一つの特徴として挙げられるのが、「迷惑をかけたくない」という心理です。例えば、友人から誘われた時に「この日で大丈夫」と言ってしまって、後から予定が合わなくなったらどうしよう、という不安が頭をよぎります。その結果、「ちょっと確認してから返事するね」と、返答を遅らせてしまう。しかし、相手の立場から見れば、返事が遅いこと自体が迷惑になることもあります。つまり、迷惑をかけたくないという気持ちが、逆に迷惑をかけてしまうという皮肉な結果になることもあるのです。
予定をすぐ決められる人との違い
一方で、予定をすぐに決められる人もいます。こうした人たちは、決して特別な才能を持っているわけではありません。ただ一つ違うのは、日常の整理の仕方です。まず、その日のタスクが明確で、未完了の状態が頭の中に溜まっていない。そのため、判断する余白があります。また、ランチのメニューを決める、服を選ぶ、移動手段を決めるといった、日常の小さな場面で即断即決を繰り返している人は、自然と決断することに慣れていきます。決断は特別な能力ではなく、習慣の積み重ねによって育つ力です。そしてもう一つ大きな違いがあります。それは、「決めたことは後から修正できる」と理解していることです。「まず決める。そして必要なら修正する」。この感覚を持っている人は、決断のスピードが圧倒的に速くなるのです。
決められない人が陥る悪循環
決められない習慣は、次第に一つの悪循環を生みます。小さな判断の先延ばしから始まり、やがて未完了のタスクが増え、頭の中の余白がなくなる。すると、人はさらに判断を避けるようになります。「決断を先延ばしにする→タスクが増える→余裕がなくなる→さらに決められなくなる」。このループに入ってしまうと、人生のスピードは急激に落ちていきます。友人との遊びの予定すら決められない人は、仕事の判断や人生の選択においても、同じ傾向が現れる可能性が高くなります。「後で考えよう」と思っているうちに、チャンスは静かに過ぎていきます。そして気付いた時には、選択肢そのものが減っている。これが、決められない習慣の本当の怖さです。
決められる人になるための習慣
では、どうすれば決められる人になれるのでしょうか。実は、方法はとてもシンプルです。まず、頭の中にあるタスクを整理することです。全てを完璧に管理する必要はありません。大切なのは、その日に必ずやることを絞ることです。たった3つ決めるだけでも、思考は驚くほど整理されます。そしてもう一つ重要なのが、小さな決断を先延ばしにしないことです。ランチのメニュー、予定の返信、移動手段といった、小さな判断を即決する習慣を持つことで、決断力は自然と鍛えられていきます。決断は能力ではなく、筋肉のようなものです。使えば鍛えられますし、使わなければ衰えます。そして最後に覚えておいてほしいのは、決断はゴールではなくスタートだということです。「決める→行動する→必要なら修正する」。この循環を回し続けることで、人生のスピードは大きく変わっていきます。
まとめ
「遊びの予定すら立てられない」という現象は、単なる性格の問題ではありません。日常の中で決断を避け続けてきた習慣の結果です。そして、その習慣は仕事や人生の選択にも影響を与えていきます。だからこそ、今すぐ始めてほしいことがあります。それは、小さなことでも即断即決する習慣を持つこと。この習慣こそが、仕事でも人生でも信頼される人になるための第一歩です。
ここまで「決める力」についてお話ししてきました。しかし、人生や仕事において、もう一つ非常に重要な要素があります。それは“人の話を聞く力”です。次回は、「話を聞いてもらえなくなる人の共通点」というテーマで、なぜ人は話を聞いてもらえなくなるのか、信頼される人とされない人の違い、仕事でも人生でも得をする“聞く力”について掘り下げていきます。どうぞお楽しみに。
| 株式会社ラフティ 創業者顧問 奥村 哲次(おくむら てつじ) IT企業でシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、大手小売業などのクライアント向けに多数のシステム導入・業務改革プロジェクトを経験。2014年、ITコンサルティング会社(株)ラフティを創業し代表取締役に就任。IT戦略、システム開発、DX推進、BPO設計などを一貫して手がけ、代表1名体制の企業として年商1億円規模の事業を構築する。近年は活動領域を拡張し、AI議事録サービス「VOICE MEMO AI」、廃棄ペットボトルを活用した透明サーフボード「Sea Through」、プロジェクト経営・人生哲学を発信するブログやYouTubeなど、IT・環境・ライフスタイルを横断するプロジェクトを展開している。2026年3月31日をもって代表取締役を退任し、現在は創業者特別顧問として、プロジェクトの思想設計や企画活動を中心に関わっている。 株式会社 ラフティ HP https://www.laughtey.com/ ※ITサービス ・AI議事録サービス「VOICE MEMO AI」 https://www.laughtey.com/voice-memo-ai/ ※Surf事業 ・SDGs推進 ・廃棄ペットボトル製透明サーフボード 「Sea Through」プロジェクト https://www.save-the-surf.com/ ※メディア ・モチベーションブログ https://www.laughtey.com/blog/ ・YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@laughtey-channel/ ![]() ![]() ![]() ![]() |




