コラム
起業の成功と成長の源泉は地方にこそある。
地方商店の課題を解決するビジネスモデルを構築し、
わずか1年で3000店を開拓――
この1冊で、地方ベンチャーが全国規模で成功するための戦略がわかる!
「地方で起業しても成功するチャンスはない」。そう思っている人は多いと思います。しかし、必ずしもそうではないと著者は言います。著者は長崎県を代表する会社をつくりたいと強く思い、25 歳で起業しました。当時の長崎には、大都市にあるようなビジネスコンテストもアクセラレータープログラムもなく、人口も大都市圏に流れていく一方でした。しかし、起業して4 年目に手がけた野球用品の買い取りで会社は急成長し、以降、取り扱い商品を拡大しています。現在は「長崎県ネクストリーディング企業」に認定されたのに加え、アジア太平洋地域13ヶ国に本社を置く100 万社以上を対象にした「アジア太平洋地域における急成長企業ランキング」で149 位にランクインし、小売り部門では第5位に入っています。本書では地方で起業して成功を収めた著者が、どのようにして会社を世界で注目される急成長企業に育てたのか、その軌跡をたどりながら紹介しています。地方で起業することに関心のある人にとって、多くのヒントが詰まった1冊です。
《著者Q&A》
■この本のポイント・読みどころを教えてください
地方の若者が多くの困難を乗り越えて、課題解決に取り組む部分です。ただがむしゃらにやるだけではなく、分業を行なったり、会社の仕組みを変えたりしながら前に進んでいく様子は、読んでいて非常にリアルに感じてもらえるのではないでしょうか。
■良いビジネスアイデアを生みだすコツや秘訣はありますか?
私は創業してから12年間、毎日通勤時(片道30分)に動画やオーディオブックで情報収集しています。これを1日も欠かさずに行ってきました。地方は情報が少ないと言われますが、自分から率先して収集しにいくと多くの情報が入ってきます。そこから得たヒントや課題をもとに、自社の事業を検討しています。
■この本を通して読者に伝えたいことを教えてください
ひたむきに努力を続ければ夢はかなえられるということです。私自身、創業当時は大変苦労しましたが、腐ることなくさまざまなアイデアを出し、計画を立て、実行してきました。それをスピーディに繰り返すことで、漸進することができたと思います。
■近江商人の経営哲学に由来する“三方よしの精神”は大事だとお考えですか?
はい。自社のもうけだけを考えて事業を行ったら単発的な成功はあり得ますが、永続的な成長はないと考えます。あくまで相手の立場に立ってつくり上げられたビジネスモデルでないと継続していけないと思います。関わるすべての人にメリットがあるサービスを提供するという点は非常に意識しております。
■アメリカの細菌学者ルネ・デュボスが提唱した「Think Globally、Act Locally」というスローガンには共感しますか?
はい、共感します。まさに私たちも、地方(ローカル)で見いだした課題解決策が世界中の地方でも通用すると信じてやってきました。事業を始める際にも「全国で通用するか」「世界で通用するか」という点を検討して地方からスタートさせています。
■経営者として特に大切にされていることがあれば教えてください
仕事のスピードは非常に大事にしています。例えば新規事業を行う際のホームページ作成なども自社で手がけ、原則として3日程度で完成させ、修正などもスピーディに行っています。また、スピーディな意思決定を行うために多くの情報を収集するように心がけています。
吉岡 拓哉(よしおか たくや) 長崎県出身。PINCH HITTER JAPAN(株)代表取締役社長。大学2年生の時に訪れた学園祭がきっかけでいずれは起業しようと決意。大学卒業後は美容関連商社最大手の(株)ダリアに入社。営業マンとして抜群の成績を残した。同時に起業への足がかりを得るため数々のイベントを企画し、起業成功の確信を得た後、2013 年に独立起業。法人在庫買取事業、卸売事業、 EC サイトとのアカウント販売事業など、複数の事業を展開し急成長を遂げている。長崎というローカル発でありながら顧客は東京、大阪を中心に全国にまたがっている。 発行:幻冬舎メディアコンサルティング URL https://www.gentosha-mc.com/ 発売:幻冬舎 URL https://www.gentosha.co.jp/ |