注目企業インタビュー
子どもと家庭に寄り添った治療を追求
地域の医療過疎に応える小児科クリニック
専門外来と一次診療で守る小児医療
水野 開院からまだ数年とのことですが、毎日多くの方が利用されているようで、地域の一次診療を担う場として大きな役割を果たしていると感じます。
庄野 ありがとうございます。勤務医時代の患者様の多くが、「開院するなら通います」と言ってくださって、ありがたいことに初日から50名ほどご来院くださいました。開院前と比べると、患者様との距離がさらに近くなったように感じています。病気だけでなく生活の背景などのお話にも耳を傾けながら診療を行えるのは、クリニックならではのメリットですね。家庭環境によっては、朝に薬を飲めないお子さんもいます。その場合、「夜でもいいから続けてみようね」という風に、さまざまなご事情も踏まえたうえで、状況に適した治療を行っています。
水野 来院数が多く規模の大きな病院では、一人ひとりに対して時間を割くことはなかなか難しいかと思います。ですが、「しょうのこどもクリニック」さんでは、きめ細かいケアを患者さんの状況に合わせて提供されていて、地域の方々にとってとても頼もしい存在ですね。ところで、庄野院長はホルモン異常の専門家でもいらっしゃるとお聞きしました。
庄野 はい、20年以上ホルモン異常について研究しています。小児科の中でも専門家が少ない領域なので、病院から逆にご紹介をいただくこともあります。注射が必要な場合もあるので、お子さんやご家族への負担が大きく、根気の要る治療です。ただ、だからこそ患者様との信頼関係を大切に、しっかりと寄り添うことを心がけています。最初は小さかった子が20歳になっても通院してくれていて、本当に嬉しいです。
水野 医療を通じて多くの人を支え、みんなから期待をされているのですね。プレッシャーを感じることはないですか?
庄野 小児科医の仕事が大好きで、天職だと思っていますのでまったく苦ではありません。むしろ、私を頼ってくださって心から感謝しています。
FP事業も行い良質な医療につなげたい
水野 庄野院長のお話をうかがっていると、日々診療に全力で向き合いながらも、“地域全体の未来”を考えていらっしゃることが伝わってきます。今後の展望についてもぜひお聞きしたいです。
庄野 一番は、子どもたちと親御さんのために、できることをさらに広げることです。特に病児保育・病後児保育は、医療的ケアが必要なお子さんも安心して預けられる場所として重要ですが、この地域には1ヶ所しかありません。共働き世帯が増える中、医療と保育の中間にある支援はもっと必要だと感じています。
水野 確かに病気のお子さんを抱えて仕事を休まざるを得ない親御さんは多いですから、地域の負担を軽くする意味でも大きな価値があると思います。ところで、庄野院長は資格の取得にも積極的に取り組んでいるそうですね?
庄野 はい、そうなんです。実は最近、ファイナンシャルプランナー1級の試験に合格したんですよ。
水野 FPの資格を持つお医者さんとは、聞いたことがないですね。
庄野 医師や大学勤務医が抱える“お金の悩み”が、日本の医療の質にも大きく関係していると私は考えています。研究に専念したいのに、生活のためにアルバイトをやめられない―そんな悩みを減らせれば、医学の発展にも寄与できるはず。ですから、医師のためのFP事業にも力を入れていきたいです。
水野 医師が安心して働ける環境をつくることが、日本全体の持続可能な医療につながるわけですね。子どもたちの健康、地域の医療、そして医師の未来まで見据える庄野院長のご活躍が、ますます楽しみになりました。
庄野 ありがとうございます。これからも小児科医として、目の前の子どもたちを大切にしながら、医療従事者を支えるという側面でも力になれるよう努めていきます。

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GUEST COMMENT
水野 裕子
庄野院長のお話から、地域の子どもたちや親御さんへの熱い思いが伝わってきました。一次診療と専門外来に対応しながら、地域の患者さんのため、そして総合病院やそこで働く医師たちの負担まで考える姿勢に、感銘を受けました。これからも、地域医療の未来を広げる取り組みに力をいれていくとともに、多くの子どもたちを守り続けてください!