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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

女性も若手も輝ける環境づくりを通して
土木建設の技術と使命を次世代へつなぐ

 

土木は人命と暮らしを守る最前線の仕事

石黒 まさに「地図に残る仕事」ですものね。

吉廣 ええ。最初はそれがやりがいだったのですが、近年は自然災害が本当に多くなりました。豪雨や地震で土砂崩れや地割れが起きれば、まず現場へ向かうのは土木業者です。私たちが重機を運んで道路を復旧しなければ、自衛隊も救急車も現場に入れません。ただ残念ながら、その役割は世間にあまり知られてはいませんよね。

石黒 確かに被災者を救助する場面はよくニュースで目にしますが、そのための「道」を誰が通しているのかまでスポットが当たることはなかなかありませんね。

吉廣 そうなんです。たとえば田んぼに土砂が流れ込んだり、大木が倒れて水路が塞がれたりすれば、お米はつくれません。狭い場所には重機が入らず、歩いて作業に向かわなければならないケースもあります。建物を建てる仕事に比べると地味に見えるかもしれませんが、土木は人命と暮らしの基盤を守る最前線の仕事だと私は思います。
 

女性・若手の活躍を推進し、業界の未来を築く

石黒 吉廣さんは建設業における女性の活躍推進にも積極的に取り組まれているそうですね。

▲「BLOCKS」のプレゼンターとして登壇

吉廣  ええ。大分県の建設産業女性活躍加速化促進事業「BLOCKS」の活動に積極的に取り組んでいます。また、2025年7月には「NO BORDERS」として大阪・関西万博で「女性たちと考える建設産業の未来予想図」というトークイベントに参加しました。私は「建設業=男の世界」というイメージを払拭したいと思っています。今は機械化が進んでいますし、土木施工管理技士といった国家資格を取れば、女性も技術者として十分活躍できます。

石黒 ただ、女性の場合は育児との両立が課題になるケースもありますよね。

吉廣 昔と違って、いまの土木業界は週休2日が基本です。作業は日没までなので夕方には終わりますし、雨の日は休み。子育て中でも家族と過ごす時間を確保しやすいんです。給与水準も高めなので、シングルマザーの方にもおすすめしたい仕事ですね。それに加えて、当社では子育てや介護などの事情に合わせた勤務時間の調整にも柔軟に対応しています。女性を含め、誰もが働きやすい環境づくりを心がけているんです。
 
 

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