注目企業インタビュー

サービス
浪速の食い味と京の持ち味の魅力を表現
大阪・新町で本格日本料理が味わえる名店
割烹 なが岡
店主 永岡 太一
PROFILE
大阪府出身。20歳の時に飲食業界に入る。将来に迷い、フィリピン、タイ、インドを放浪した経験を経て、和食の道を極めようと決断。2つの日本料理店で延べ18年の修業を積み、2025年7月、大阪市西区新町に「割烹 なが岡」をオープンした。
COMPANY DATA
割烹 なが岡
- 住所
- 〒 550-0013
大阪府大阪市西区新町1-8-9新町
TAMTAMビル301 - URL
- https://www.instagram.com/kappou_nagaoka/

インタビュアー 亀山 つとむ
亀山 大阪・新町 で本格和食を提供している「割烹 なが岡」さん。私はこれまでに永岡さんのお料理をいただいて、その丁寧な仕事ぶりや素材の持ち味を引き出す巧みさに感銘を受けました。あの味がどうやって生まれているのか、改めて背景をうかがえるのは楽しみです。
永岡 前に別のお店にもご来店いただき、ここのプレオープンにもお越しくださいましたよね。素敵なご縁に恵まれて本当に感謝しています。
亀山 あらためてお聞きしますが、料理人を目指したきっかけは何だったのでしょうか?
永岡 料理の道に入ったのは20歳。最初は居酒屋勤務でしたが将来に迷い、東南アジアやインドを放浪しました。旅で「自分探しではなく、一つを突き詰めることが道を開く」と悟り、帰国後は心斎橋の日本料理店で修業。2025年7月 に当店をオープンしました。
亀山 旅を通じ、日本料理を極める覚悟を固められたのですね。私も野球人生の中で、迷いの時期を乗り越えて打席に立ち続けることで前に進めた経験があります。食材選びにもこだわりをお持ちだと思いますが、すべてご自身で目利きされているのですか?
永岡 ええ。福島区の中央卸売市場で、毎朝ランチに必要な食材を仕入れに行きます。ディナーに使うぶんは、前日に北区の天満市場に注文を入れているんです。そうして自分自身で目利きした旬の食材を使って、その日その日の献立を組み立てているんですよ。
亀山 毎日ご自身の目で市場に足を運び、食材を見極める姿勢に、料理人としての揺るぎない信念を感じます。永岡さんが追い求めている和食の味とは、一体どのようなものなのでしょうか?
永岡 例えば大阪の和食の味付けは「食い味」と言われていて、食材を生かしつつも趣ある深い味わいが特長です。他方、素材のよさを上品な薄味でお出しする京都の和食は「持ち味」と言われています。私は大阪の割烹で修業してきましたが、京都流のいいところも取り入れながら、大阪料理とも少し違うハイブリットの味を追求しています。
亀山 今日はランチをいただきながらの対談ですが、どれも彩り豊かで個性があり、とても素晴らしい味わいで、思わず時間を忘れてゆったり楽しんでしまいそうです。ランチ激戦区の新町1丁目にありながら、腰を据えて落ち着ける雰囲気なのも良いですね。
永岡 ありがとうございます。落ち着きあるモダンな空間と隠れ家的な心地よさを大事にしていまして、訪れる方それぞれに寄り添った、豊かなひとときをお届けしたいと思っています。
亀山 料理だけでなく、空間づくりにも永岡さんの心配りを感じます。大切な会食や記念の場にもふさわしいですね。それでは最後に、今後の展望について教えてください。
永岡 何より重要なのは、この仕事は“三方よし”でないといけないということ。生産者さんや仲買人さんがいて、仕入れた食材を調理する私たち料理人がいて、それを食べてくださるお客様がいますよね。関わるすべての人が喜べるような環境づくりを目指し、自身の腕を磨いていけたら嬉しいです。
