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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

演技・歌・ダンスで可能性を広げる
表現力を育むミュージカルスクール

 

個性を伸ばし唯一無二の表現力を育てる

石黒 スクールではどのようなレッスンをされているのでしょうか?

白石 当スクールは演技・ダンス・歌を総合的に学べる場です。プライマリークラス、本クラス、プロ養成パーソナルクラスを設け、目的や段階に応じて力を伸ばせるカリキュラムを整えています。さらに年に2回、発表の場を設けており、この舞台を目標にレッスンに励むことが、子どもたちの大きな成長につながっています。

石黒 他のスクールとの違いや特長は何でしょうか?

白石 一番の特長は「スタンプ演技をしない」ことです。人は複雑な生き物で、泣きたくないのに泣いてしまう、笑いたくないのに笑ってしまうことがありますよね。脚本どおりに感情をなぞるだけでは、誰がやっても同じ「型にはまった演技=スタンプ」になってしまいます。私たちが大切にしているのは「整えない演技」「感情の揺らぎに逆らわない演技」です。独自に確立した「骨格から創るキャラクターと演技法」をもとに、子どもたち一人ひとりの表現力を磨いていきます。

石黒 なるほど。私もアイドル時代、プロデューサーのつんく♂さんから「何でもやってみていいよ!」と言われたことがあります。今思うと、それも“型にはまらない表現”を求められていたのかもしれません。私の夫はバンド『LUNASEA』のドラマーで、10代からドラムをやっていますが、人生の積み重ねが音に乗るんだなとしみじみ思うんです。演技も同じで、スタンプのように画一的になってしまうのは本当にもったいないですよね。だからこそ、個性を伸ばす白石代表のスタイルは素晴らしいと思います。
 

とにかく「楽しむ」ことを大切に

石黒 スクールとして大切にしていることについてもぜひ、教えてください。

白石 一番のこだわりは「楽しんでやる」ことです。演じる側が楽しくなければ、観客も楽しめません。ですから私たちは、観客に「楽しかった!」と言っていただけることを目標にしています。子どもたちにも「演技が上手だね」と褒められるより、「楽しかった」と言われる演技をしなさいと伝えています。

石黒 すごく共感します。私もアイドル時代、「うまくやらなければ」と思いすぎて委縮した経験がありました。観客を楽しませるというシンプルな考え方は、生徒さんたちの力になると思います。

白石 ありがとうございます。観客のことを考え、自分の意識を外に開いていくことで、歌もダンスも演技も自然と「表現」になるんです。そうすることで、子どもたちの力はぐんぐん伸びていきます。

石黒 では、最後に今後の目標を教えてください。

白石 私は「プロの役者」を育てることではなく、「芸術家」を育てたいと考えています。役所広司さんやイッセー尾形さんのように、自分の「スタンプ」を捨て続け、常に新しい表現を生み出していける存在が育ってくれたら嬉しいです。演技は「生きる練習」だと思います。舞台の上でさまざまな役を生きることは、日常での立ち居振る舞いにも直結する。まさに人生の疑似体験なんです。演技や表現力は、人生のあらゆる場面で役に立ちます。

石黒 本当にそう思います。社会の中で生きるにも、家族の中で暮らすにも、他者と共生していくには、ある程度の「演技」が必要です。演技や表現力は実生活で役に立つものなのだと改めて感じました。生徒さんたちが「唯一無二の表現力」を身につけていく姿、とても楽しみです。私も応援しています!
 
 

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