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注目企業インタビュー

地元の土を利用した壁づくりの可能性<br />
左官工事の魅力を次世代に伝える職人

建設

地元の土を利用した壁づくりの可能性
左官工事の魅力を次世代に伝える職人

高橋工業
代表 高橋 健太

PROFILE

高校卒業後、長野県千曲市の左官会社に入社し、左官職人としての基礎を習得。マンション工事など大規模な現場で経験を積んだ後、一度は業界を離れるも「自分の手でつくりたい」という思いから再び左官の道へ。東京での修業を経て地元へ戻り「高橋工業」を設立する。現在は一級左官技能士の資格を生かし、漆喰や珪藻土など伝統的素材から最新の左官材まで幅広く対応。地元の土を使った唯一無二の施工にも挑戦し、自然素材の可能性を追求している。

COMPANY DATA

高橋工業

住所
〒389-0604
長野県埴科郡坂城町網掛900-175
URL
https://takahashikogyo8.com/

あらゆる左官工事を手がける長野県坂城町の「高橋工業」。代表の高橋氏は一級左官技能士として技を磨き、漆喰や珪藻土に加え地元の土を使った唯一無二の施工を実現している。伝統を守りながらも新しい挑戦を続ける同氏に、タレントの嶋大輔さんが話をうかがった。


 

師の言葉に背中を押され独立

 高橋代表は、もう長く左官業の現場でご活躍されているそうですね。

高橋 はい。私は高校卒業後に千曲市の左官会社へ入社し、そこで左官職人としての基礎を学びました。配属されたのは「野丁場」と呼ばれる大規模工事の現場で、主にマンションの下地工事を担当していました。その後、一度は建設業から離れたのですが、「自分の力で何かしたい」という思いが日に日に強くなって――そんな折、以前からお世話になっていた社長と再会し、「やるなら腹をくくって挑戦してみろ」と言葉をいただいたんです。その一言を転機に東京へ出て2年間修業を積み、左官職人としての幅を広げてから長野に戻って独立しました。

 師の言葉が、ステップアップのきっかけとなったのですね。独立後の滑り出しは順調でしたか?

高橋 最初はつてもなく、仕事をどうやって受注していけばいいのか不安も大きかったです。しかし周りの仲間や地域の方々の支えもあって少しずつ依頼をいただけるようになり、開業3年目を迎えることができました。今は一人親方として活動していますが、現場によっては同世代の仲間と助け合いながら進めています。一級左官技能士の資格を取得したことで、責任の大きい仕事を任せていただける機会も増えました。
 
 

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