注目企業インタビュー

スペシャリスト
フォークリフトのメンテに新たな選択肢
低価格と高品質の両立で現場を支える
株式会社 つくば機械サービス
代表取締役社長 飯島 大樹
PROFILE
専門学校で自動車整備を学び、国家資格を取得する。トヨタの産業車両ディーラーなど2社に勤務した後、2023年9月に独立。2025年4月に(株)つくば機械サービスを設立した。フォークリフトのメンテナンス、修理、中古車販売、買い取り、レンタルを手がけている。
COMPANY DATA
- 住所
- 〒300-2645
茨城県つくば市上郷6215-2 - URL
- https://www.tsukuba-ms.co.jp/

嶋 (株)つくば機械サービスさんは、フォークリフトのメンテナンス、修理、中古車販売などを手がけていらっしゃるそうですね。飯島社長がこの事業を始められたきっかけからお聞かせください。
飯島 私は子どもの頃からバイクや車が好きで、専門学校に通って自動車整備士の国家資格を取得しました。その後、トヨタの産業車両ディーラーに6年、業者に7年勤務し、フォークリフトの整備に携わりました。現在、自動車ディーラーの整備業務というと、車検や一般整備が主流で、エンジン本体などに触れる機会は少なくなっています。でも、フォークリフトの整備は違うんです。エンジンやミッションといった中核部分まで自分の手で分解し、整備できる。それが大きな魅力でした。
嶋 まさに“生粋のメカニック”ですね。そんな飯島社長が独立を決意されたのには、どんな背景があったのでしょうか?
飯島 フォークリフトは「物を運ぶだけの機械」として、コスト削減の対象になりやすいんです。トラックのように直接売り上げを生むわけではないと思われがちですが、物流には欠かせません。だからこそ、メンテナンスを含め、低コストかつ高品質なサービスをどう提供するかが重要なんです。会社員時代はそのジレンマを解消できず、もどかしさを感じていました。私なりの方法で低コストと高品質を両立させ、お客様の役に立ちたい――その思いから独立を決めました。
嶋 現場を見続けてきたからこその決断ですね。現在はどのようなお客さんとお付き合いされているのでしょう?
飯島 一番規模の大きいお取り引きをさせていただいているのは、関東に複数拠点を持ち、130〜140台のフォークリフトを保有されている物流倉庫のお客様です。ご紹介を通じて取引先の地域も広がり、今では関東・東北・関西にもお客様がいらっしゃいます。
嶋 順調ですね。「独立してよかった」と感じる瞬間も多いのでは?
飯島 会社員だった頃よりも、お客様と深く関わらせていただけることにやりがいを感じます。フォークリフトのご相談はもちろん、新規プロジェクトや業務効率化について意見を求められることも増えました。私という人間に信頼を寄せていただけることが、何より嬉しいです。

嶋 お客さんにとって飯島社長は心強いパートナーなのですね。それでは最後に、今後の展望をお聞かせください。
飯島 今後は、私と同じように現場で腕を磨いてきた整備士や事業者とつながり、日本全国でBtoBのネットワークをつくりたいと考えています。フォークリフトの修理は今、メーカーに依頼するのが一般的です。ただ、それではお客様の負担が大きい。この課題を自分たちで構築する新たな仕組みで解消し、これまで大手が独占してきた業界に新たな選択肢を提供したい。それが私の目標です。


GUEST COMMENT
嶋 大輔
物流は社会を支える大動脈です。そして、その現場を動かすうえでフォークリフトは欠かせない存在。だからこそ、「質の高いサービスを適正価格で届けたい」という飯島社長の志には強く共感しました。業界の課題を直視し、安定した立場を手放してまで改善に挑もうとする姿勢に称賛とエールを送ります!