注目企業インタビュー

美容・健康
ヒトデを原料とした忌避剤を独自開発
モリンガの植林で環境保全にも貢献
株式会社 グリーンパワー / 一般社団法人 SISRA(シスラ)
代表取締役 / 代表理事 南方 晴雄
PROFILE
学生時代から会社経営に携わる。毛皮屋や宝石商などを経て、産業廃棄物事業を開始する。その後、会社を弟に譲り、単身大阪へ。北海道で偶然知ったヒトデを使った害虫対策をヒントに研究を重ね、害獣忌避剤を開発した。現在は、(一社)SISRAでモリンガの植林プロジェクトにも取り組み、環境保全に尽力している。
COMPANY DATA
一般社団法人 SISRA(シスラ)
- 住所
- 〒812-0068
福岡県福岡市東区社領2-12-23 - URL
- https://green-power.pro/
https://www.sisra.or.jp/
害獣忌避剤「マリンスター」の製造・販売を手がける(株)グリーンパワー。南方晴雄社長は次世代へ大切な自然を残すため、持続可能な社会づくりに力を注いでいる。事業の根底にある「社会貢献」への強い思いに、タレントの石黒彩さんが迫るインタビュー。
ヒトデの山を見て忌避剤を開発
石黒 健康食品販売や環境事業など、多岐にわたるビジネスを展開する南方社長。海の生物・ヒトデを使った忌避剤が注目されていますが、開発のきっかけを教えていただけますか?
南方 私は今から25年ほど前に産業廃棄物処理の事業を始めました。その後、その会社を弟に譲って単身で大阪へ移ったんです。そこで当社の前身となる会社を立ち上げ、ヒトデを利用した忌避剤の研究と販売を始めました。その発想の原点となったのは、北海道への旅行でした。ホタテを販売している店の軒先で、ヒトデが干されているのを見かけたんです。
石黒 普段見慣れない光景で、興味を引かれますね。
南方 ええ。地元の方に尋ねてみると、「乾燥させたヒトデをトイレに放り込んでおくと、ウジ虫が湧かなくなる」と言うんです。汲み取り式のトイレが現役だったその地域では、乾燥ヒトデがウジ虫対策に使われていました。そこにビジネスチャンスを感じた私は、まず害虫対策として研究を始めたんです。しかし、研究を重ねるうちに、害虫よりもむしろカラス、イノシシ、モグラ、ネズミといった害獣に効果があることがわかりました。そして、5年の研究を経て、ヒトデを原料とした忌避剤の製品化にこぎつけたんです。
石黒 偶然の出合いが今の事業につながったのですね。
南方 そうなんです。その後、北海道でのヒトデ確保が難しくなり、一時は休業を余儀なくされましたが、現在はインドネシアの島々からヒトデを集めて加工しています。事業再開を機に拠点を大阪から地元・福岡に移し、2019年に当社を設立しました。
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