注目企業インタビュー

医療・福祉
リハビリ特化型で地域に笑顔と活力を
半日型と1日型で選べる通所スタイル
合資会社 ナチュラル・ワークス / レッツ倶楽部 須賀川
社長 / 代表 小林 春江
PROFILE
長年にわたり衣類の縫製業に携わり、1990年代末から福島県須賀川市に拠点を移す。2005年に(資)ナチュラル・ワークスを設立。縫製工場の傍ら、2020年からリハビリ特化型デイサービス「レッツ倶楽部 須賀川」の運営も始め、現在スタッフ20名余りを抱えている。
COMPANY DATA
合資会社 ナチュラル・ワークス
レッツ倶楽部 須賀川
[本社工場]
- 住所
- 〒962-0836
福島県須賀川市並木町283-5
[レッツ倶楽部 須賀川]
- 住所
- 〒962-0833
福島県須賀川市馬町72 - URL
- https://www.lets-club.jp/shop/sukagawa
石黒 (資)ナチュラル・ワークスさんは、衣類の縫製業と並行して、デイサービス「レッツ倶楽部 須賀川」の運営もされているそうですね。
小林 はい、数あるデイサービスの中で、当事業所は利用者様にたくさん体を動かしてもらうリハビリ特化型というのが特徴です。最初はマシントレーニングや認知症予防の体操など、午前と午後の1日2回に分けた半日型のプログラムでスタートしましたが、利用者様やご家族のご要望に応え、現在は家事や買い物などの日常動作の訓練も含めた1日型も運営しています。
石黒 縫製から福祉事業まで幅広く手がける小林社長。どのようにして事業を育てていったのでしょうか?
小林 縫製業は1997年頃まで別の場所で運営していましたが、不況で多額の負債を抱えてしまいまして。でも、以前から一緒に働いてくれている仲間と必死に踏ん張り5年で完済し、今の場所に移転したんです。その後、東日本大震災で地域が大きな被害を受け、若い方たちを中心に他の地域に移住する人が増え、お年寄りの方が多く残りました。そこで、何かみんなが元気になって喜ぶことをしようと、デイサービスを始めたんです。
石黒 どんな苦難も乗り越えていくパワーがすごいですし、周りの皆さんを思いやる心も素晴らしいです。そこまで頑張ることができた理由が気になります。
小林 私は若い時から、やると決めたら絶対に最後までやり遂げるんです。ですから、最初は何もわからなかった福祉の仕事も続けてこられました。最近は、「レッツじゃなきゃダメだ」と言ってくださる利用者様やケアマネジャーさんがいて、そういった声に励まされていますね。1日型を始めたのも良かったと思っていて、半日型は運動の時間が中心ですが、1日型は時間にゆとりがあるので、お風呂に入ったりゲームをしたり、お花見の季節にはみんなで散歩に行ったりもできます。また、認知症の方にとって環境の変化は症状を悪化させる要因になる可能性があると言われているのですが、当事業所は半日型と1日型を行ったり来たりできるので、環境を変える必要がないんです。
石黒 それは安心ですね!認知症の方と接する際に、心がけていることを教えていただけますか?
小林 利用者様を送迎する場面で、玄関までお連れしてお別れするのではなく、一緒に中に入り、茶の間のいつもの場所に座ってもらってから「またね」と言って帰るようにしています。
石黒 お仕事に責任を持って取り組まれていることがとても伝わってきました。最後に、今後の抱負をお聞かせください。
小林 デイサービスをもう1店舗増やすつもりで、今準備中です。私も70歳になりましたが、縫製も含め、まだまだ現役で頑張っていこうと思っています!


GUEST COMMENT
石黒 彩
縫製とデイサービスというまったく異なる分野の経営を続ける難しさ、新天地の須賀川市で地元の信頼を得るまでの苦労など、大変なことの連続だったと思います。それでも「やると決めたらやる」と言い切る姿が本当に素敵です。これからもその持ち前のパワーで地域の人を元気にしてあげてくださいね!