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安心・安全の農法で食べた人を笑顔に<br />
伝統を受け継ぎつつ進化するぶどう園

卸・販売

安心・安全の農法で食べた人を笑顔に
伝統を受け継ぎつつ進化するぶどう園

上田ぶどう園
代表 上田 伸幸

PROFILE

大阪府羽曳野市出身。代々続く農家の家系で育つ。1度は会社員として勤めるが、父の急逝を機に家業の4代目を継ぐ。農薬に極力頼らない栽培法を研究し、ぶどうの品質を追求。「ぶどうにも元気になってもらえるような楽しい環境づくり」をモットーに、シャインマスカットやオリジナル品種などを手がけ、農業の新しい魅力を発信している。

COMPANY DATA

上田ぶどう園

住所
〒 583-0841
大阪府羽曳野市駒ヶ谷1223
URL
https://ueda-budouen.com/
Instagram
https://www.instagram.com/uedabudouengram/

 

明治時代から続く農園を継ぐ決意

インタビュアー 狩野 恵輔

狩野 「上田ぶどう園」さんは、先祖代々続く老舗の農園だそうですね。

上田 はい。創業当初は桃やいちごを栽培していましたが、次第に、現在はブドウを中心にした農園へと発展してきました。私も幼い頃から農作業を手伝っていたのですが、友人と思うように遊べないのが不満で、当時は農作業が少し嫌いだったんですよ(笑)。

狩野 私も実家が兼業農家で、よく手伝っていたので、そのお気持ちはとてもよくわかります(笑)。そこから、どうして家業を継がれるに至ったのでしょうか?

上田 父の他界が転機でした。それまでは「継いでくれ」と言われたこともなく、短大を卒業してからはサラリーマンとして働いていたんです。しかし4年ほど勤めた頃に父が亡くなり、後を継ぐことを決意しました。

狩野 代々受け継がれてきた歴史を絶やさないために、農業の道に進まれたのですね。

上田 ええ。最初はまったくと言っていいほど知識がなく、途方に暮れたものの、小・中学時代に作業工程を体で覚えた経験が役に立ちました。ただ、栽培のタイミングや管理方法には疎かったので、同業者のご近所さんに1から教えていただいたんです。最初の2年くらいは順調でしたが、少し慣れてきた3年目に自己流で挑戦したら失敗してしまいましてね。改めて基礎の大切さを痛感し、現在24年目を迎えています。

狩野 自然相手の仕事は試行錯誤の連続ですよね。私も現役時代、基本を徹底することの大切さを痛感しました。上田さんの話を聞くとまさに同じで、基礎に立ち返り挑戦し続けることで、確実に成長と成果につながる。その姿勢が本当に熱く心に響きます。

上田 はい、本当に試行錯誤の毎日です。ぶどうは特に繊細で、暑すぎても雨が続いても実が割れてしまいます。完全な正解がない中、「当園のぶどうを食べた方に笑顔になっていただきたい」「どう育てれば感動できる味わいのぶどうが育つのか」をいつも考えながら作業しています。
 
 

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