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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

創業支援で社会とのつながりをそっと後押し
はじめの一歩を踏み出す小さなきっかけを提供

 
今岡 まるで選手をサポートするコーチのようですね。私も新人時代、コーチに励まされて打席に立てたことが何度もありました。今は逆に、自分が支える立場になってみて、あの時の一言や支えの大きさを実感しています。

森井 絵が得意な方なら名刺を自作して交流会に行く。私も同伴し、「この人は仲間です」と紹介することで、対話の輪に入れるようになる。こういう一つひとつのアクションが、成功体験になっていきます。実際には、名刺1枚をつくるだけでも大きなハードルに感じる方もいます。でもそれができたら、「誰かに話しかけてみる」「何かをやってみる」など、次の行動につながるんです。そうした一歩一歩を大切にしたいと考えています。

今岡 よくわかります。スポーツの世界でも、特に若手の選手は自分の個性を把握し、地道に経験を積み重ねることで力を伸ばしていきます。ですから、依頼者一人ひとりに合わせたコミュニケーションとサポートが重要ということですね。

森井 おっしゃる通りです。外国人の方や元アスリート、バンドマンなどもいて、それぞれのご事情に応じた対応をしています。各方面の士業や事業者とも連携しているので、必要に応じて法務などのサポートも行いますよ。

今岡 名刺と肩書きというツールで、社会参加への入り口は緩やかに。そして各自の特性に寄り添いながら、専門的なサポートで脇を固めてくれる――実社会とつながるための柔軟な仕組みですね!

森井 我々の役割は、お一人おひとりが社会に羽ばたくための滑走路を整えることです。最初の一歩を共に踏み出し、少しずつ後押しをして自分の力で歩いてもらう。それが、「はじめの一歩相談センター」の本質です。
 

外すことを前提とする「補助輪」として伴走する存在に

今岡 選手がしっかり素振りや守備練習で基礎を固めてから試合に臨むように、本人が動き出せる“土台づくり”のお手伝いをされているんですね。

森井 まさにその通りです。基礎を固め、同時に実践の場を提供する。そんな環境を整えることを目的にしています。安心して失敗できる環境は重要ですよ。いわば自転車の「補助輪」です。いずれは外して自走できるように、後ろからそっと支えるわけです。

今岡 とてもわかりやすいです。支援の対象は、ご家族にも及ぶことがあるそうですね。

森井 そうなんです。お子さんが引きこもりになってしまったケースは特に、親御さんがお子さんに対し「頑張って」と励ますばかりで、その励ましが実はお子さんを苦しめていることをわかっていません。まずは親御さん自身が独立自営の仕事で頑張っている姿を見せてあげることが大切で、実は雇われの立場では意味がないんです。この点にこそ、親御さんが法人役員として私たちDaisyに参加する意義があるわけです。

今岡 周りの環境が変わるというのも、一歩を踏み出すきっかけになりますよね。今後、事業をどう広げていきたいとお考えですか?

森井 今後も、各種士業や支援機関とも連携を深め、「滑走路」としての機能を充実させていきたいです。「自分もやってみたい」「一緒に関わってみたい」と思われた方がいらっしゃれば、お気軽にご連絡ください。(同)Daisyは、思いを持った人と一緒に育てていく会社です。
 
 

最後に、個人事業主が法人のことを検討する時、「収入がまだそこまで多くないからいずれ・・・」と考える人が多いです。多くの税理士もそうおっしゃいますが、私はその考えに与しません。当社Daisyは、売上見込みが立たない中で始め、当社役員にメリットを生み出しました。その辺のことにも興味を持っていただきたいですね。
 
 

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