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注目企業インタビュー

キャブレターの修理・再生が強み<br />
バイク好きが集うコミュニティの場

サービス

キャブレターの修理・再生が強み
バイク好きが集うコミュニティの場

MOTO RUNE
代表 藤井 孝教

PROFILE

郵便局員として55歳まで勤めた後、大型バイクショップ「MOTO RUNE」を開業した。キャブレターの修理・再生を軸にバイクの販売や車検整備などを展開中。オープンから20年近く続く、バイクや車好きが集まるコミュニティの場として地域から愛されている。

COMPANY DATA

MOTO RUNE

住所
〒570-0002
大阪府守口市佐太中町3-10-3
URL
https://motorune.com/acc.html

 

インタビュアー 畑山 隆則

畑山 大型バイクを中心に扱っている「MOTO RUNE」さん。藤井代表は、やはり昔からバイクや車がお好きだったんですか?

藤井 そうですね。前職は郵便局員だったんですが、昔から仲間たちとレーシングカートに乗ったりサーキットで走ったりして遊んでいたんです。55歳の時に退職し、当時借りていた倉庫を工房にして当店を開業しました。気付けばもう20年近くになりますね。

畑山 まさに趣味を仕事にされている印象です。

藤井 実は整備自体はそこまで好きではないんですが(笑)、古くからつながりのある友人たちが遊びに来てくれるので毎日楽しいです。私も含め周りは70歳以上の人ばかりで、定年後、「やりたいことが見つからない」という人も多いと聞きます。でも、ここに来ればエンジン音が鳴っていて気の合う仲間がいる──。朝起きて行く場所があるだけでも救われるものなんです。

畑山 藤井代表はとても生き生きとされていますもんね。バイクはもちろんですがキャブレターの修理にも力を入れていらっしゃるとか?

藤井 はい、かつては主流だったキャブ車も排ガス規制で製造されなくなり、整備できる人も減ってきました。そんな現状を目の当たりにして、私が修理・再生しようと思ったんです。「どこがどう直ったのかわからない」という方も多いので、分解工程を写真でお見せするなど工夫もしています。

畑山 最近は旧車がブームにもなっていますから需要も高そうですね。お仕事をするうえで心がけていることは何でしょうか?

藤井 他店では「部品がない」「年式が古い」と断られてしまった車両でも、まずは分解してみてどう直すのかをお客様と一緒に考えるようにしています。また、他店でバイクを購入された方にも、最低限の整備ができるよう工具の使い方やメンテナンスのレクチャーをしているんです。

畑山 故障時に少しでも知識があったほうが安心ですからね。お話をうかがっていると、お客さんというよりも仲間・友だちという感覚で接している印象です。

藤井 そうですね。もともと商売にしようという気はなかったので、気付けばみんなが集まってくる空間になり仲間が増えたという感じです。お客様同士が仲良くなることも多く、中には70歳でバイクデビューした男性もいて、「バイクを始めてからツーリング仲間ができ積極的に出かけるようになった」と奥様から感謝されたこともあるんです。

畑山 とても素敵ですね。まだまだエネルギッシュな藤井代表ですが、今後チャレンジしてみたいことはありますか?

藤井 動かなかった車やバイクを修理しエンジンがかかった瞬間が最高に楽しいので、自分が元気な限り壊れたキャブを動かし続けたいですね。

畑山 利益のためではなく、人が自然と集まるコミュニティのような存在になっている「MOTO RUNE」さん。ぜひ今後もそのつながりを生かし、多くの方を元気にしていってくださいね!