注目企業インタビュー

教育・スクール
将棋の楽しさが、思考力と礼儀を育む
初めてでも安心の子ども将棋教室
北野田こども将棋教室 / 夕陽ヶ丘こども将棋教室
講師 村上 信介
PROFILE
小学4年生で将棋を始め、中学生からは将棋教室で研さんを積む日々を送る。大学在学中には将棋会館でアルバイトを経験し、卒業後は正社員として4年間勤務。その後、将棋指導員の資格取得を機に、各所から講師依頼が寄せられるように。現在は、「北野田こども将棋教室」「夕陽ヶ丘こども将棋教室」をはじめ、さまざまな場所で地域の子どもたちに将棋の魅力を伝えている。
COMPANY DATA
- 住所
- [北野田こども将棋教室]
堺市東文化会館 生涯学習施設
- [夕陽ヶ丘こども将棋教室]
上八プラザ

インタビュアー 今岡 真訪
今岡 堺市を中心に、カルチャーセンターやレンタルスペースなどを活用して、約20ヶ所で教室を開いている村上さん。実は私も将棋好きな父の影響で幼い頃からよく指していました。今でも趣味で将棋の番組をよく見ていますよ。今回は「北野田こども将棋教室」「夕陽ヶ丘こども将棋教室」についてお話をうかがいます。教室には、どんな子どもたちが通っているのですか?
村上 「北野田こども将棋教室」「夕陽ヶ丘こども将棋教室」では、主に初心者のお子さんに向けて指導をしています。最初は、将棋のルールを知らなくても構いません。実際の教室では、大盤を使用した講座や、生徒さん同士の対局・指導対局を行っています。
今岡 では、村上さんは、まさに将棋の世界の入り口に立って、その魅力を伝える大切な役割を担っていらっしゃるのですね。将棋を好きになってくれるかどうかが決まる、一番大事な時期ですよね。
村上 そうですね。ですから何よりも楽しい教室を目指したいと思っています。初心者向けとはいえ、生徒さんのレベルにはばらつきがあり、中には初段に近い実力を持ったお子さんもいます。幅広いレベルのお子さんが、それぞれに実力を高められるような体制づくり・指導を心がけているんです。実力が伸びた子には、さらにステップアップできるよう、プロ棋士の先生が運営している教室をご紹介することもあります。
今岡 村上さんが生徒さんに将棋を教えるうえで、特に大切にしていることは何ですか?
村上 一番大切にしているのは、「自分の頭で考える力を養うこと」です。私との対局でポイントの局面ではいったん止めることもありますが、すぐに答えを教えることはしません。まず「どこに指せばよかったと思う?」と声をかけて、自分なりに考えてもらいます。自力で答えにたどり着けたときの達成感は格別ですし、パズルを解いたときのような快感があるはずです。
今岡 思考力を育てるアプローチ、素晴らしいですね。私もコーチをしていた身として、村上代表のお考えには深く共感します。
村上 そうおっしゃっていただけて非常に光栄です。子どもたちには将棋を通じて、先を読む力や集中力、自分で判断し行動する決断力、結果を引き受ける責任感、そして相手や周囲への礼儀を学んでほしいと思っています。将棋は1対1の勝負で、勝負がついた時には「負けました」と相手に一礼しなければなりません。私自身、負けを認めるのはとても悔しいことだとわかっています。その悔しさや勝ったときの喜びを通して、人間的に成長していってくれたらと願っています。将棋には、子どもたちの心と力を育てる大きな可能性があります。だからこそ、これからも将棋の魅力と楽しさを、地域の子どもたちに伝えていけるよう、日々尽力していきます。