注目企業インタビュー
うさぎの専門治療が受けられる動物病院
ペットの健康を支える飼い主の安心拠点
「うさドック」で、病気を早期発見
濱中 それでは、「白兎どうぶつ病院」さんの特徴をあらためて教えてください。
長尾 当院は、うさぎを中心にハムスター、モルモット、チンチラといった小動物の総合診療を提供しつつ、犬猫については皮膚科・耳科に特化した診療を行っています。治療の特色は、薬だけに頼らず、食事やスキンケアも組み合わせて多面的にアプローチをしていることです。皮膚や耳の疾患は発生頻度が高いため薬代などがかかりがちなので、そういったご負担を軽くできるよう心がけています。
濱中 それは飼い主さんにとってもありがたいでしょうね。気兼ねなく来院できると、病気への早期対策にもつながりそうです。
長尾 ありがとうございます。その中でもやはりうさぎの診療には力を入れており、飼い方のご相談から健康管理、セカンドオピニオンも受け付けている「うさぎ診療科」、19時半から朝まで対応している「うさぎ夜間救急診療」のほか、定期的な健康診断「うさドック」や、うさぎ・小動物のペットホテルもご用意しています。
濱中 「うさドック」とは、かわいらしい名称も相まって非常に興味深いですね。どのような検査を行うのでしょうか?
長尾 文字通り、人間ドックのうさぎ版で、レントゲンや血液検査、尿検査や眼圧検査などを行います。これまでには、「うさドック」によって胸の腫瘍や腎結石が見つかったケースもありました。
濱中 それはすごい!かなり精密に検査できるのですね。
長尾 はい。うさドックは病気の早期発見につながるため、大変ご好評をいただいています。うさぎを詳しく診療できる病院は少ないので、遠方から来院される方もいらっしゃるんです。ただ本来、小動物にとって長時間の移動は大きな負担になります。そもそも、病院に行くべき症状なのかを判断することも難しいんです。
濱中 確かに。来院に踏み切れない飼い主さんも多いでしょうね。
長尾 そこで当院は「うさぎオンライン相談」も行っており、LINEで登録していただくとご利用できます。まとまった時間をお取りして、じっくりとお話をうかがっています。介護の仕方や、現在かかりつけで受けている治療方針に対するセカンドオピニオンの相談が多いですね。
濱中 お話をうかがっていて、飼い主さんに安心してほしいという院長の思いが伝わってきます。
長尾 飼い主様と動物さんに「安心してほしい」と思いながら日々の仕事と向き合っています。例えばペットホテルでは、動物によって、お預かりする部屋を完全に分けて防音対策を行っています。うさぎや小動物は音や気配に敏感で、ほかの動物の鳴き声もストレスに感じやすいからです。お預かり中もし動物さんが体調を崩した場合は適切な治療をご提案させていただくので、ご安心ください。
人と動物をつなぐ地域医療の拠点へ
濱中 そういえば、こちらはコーヒースタンドも併設されているんですよね。
長尾 そうなんです。父が運営する就労支援事業の一環として、水曜・木曜と土曜にコーヒーの焙煎・販売を行っており、これから営業日も増える予定です。コーヒーの販売所がある動物病院というのは、全国的にも少ないと思います。動物と暮らしていない方でも気軽にコーヒーを買いに立ち寄って当院を知っていただくことで、命について考えるきっかけになれば良いなと考えています。アクセスも学研都市線「星田駅」から徒歩4分、お車がない方でも通いやすいので、お気軽にお越しいただきたいです。
濱中 院に足を運んでくれた方と接するうえで、長尾院長が日頃から大切にしていらっしゃることはありますか?
長尾 飼い主様と信頼し合える関係をつくること、それがモットーです。対話を重ねてベストな獣医療を提供することで、動物さん達の健康を支えられると信じています。不安を抱えて来院された飼い主様とご家族、そして動物さんたちに、心を軽くして帰ってもらえる。そんな病院を目指していきます。
濱中 対話と信頼関係が健康をつくる、理想的なサイクルですね。最後に、これからの展望をお聞かせください。
長尾 引き続き、飼い主様に頼られる病院づくりを進めていきます。その取り組みを通じて、動物と暮らす文化や命への関心が地域全体に広がっていけば嬉しいです。これからも、命に向き合う医療を丁寧に続けていきます。
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