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注目企業インタビュー

旬の食材と手仕事にこだわる日本料理店<br />
イベント出店を通じて地域活性化にも貢献<br />

サービス

旬の食材と手仕事にこだわる日本料理店
イベント出店を通じて地域活性化にも貢献

日本料理 手と錫
店主 乗松 宏樹

PROFILE

大阪府堺市出身。板前として長年にわたり修業を重ね、「日本料理 手と錫(すず)」を開業した。自ら厳選した旬の食材と、職人技による細やかな調理、趣のある雰囲気が人気を博している。同店の運営の他、缶詰事業や妻の涼香氏が米粉の焼ドーナッツ店「てててドーナッツ」を展開するなど、夫婦二人三脚で、安心・安全かつおいしい食の提供を追求し続けている。

COMPANY DATA

日本料理 手と錫

住所
〒590-0152
大阪府堺市南区和田280-3
URL
https://www.instagram.com/tetosuzu
https://www.instagram.com/tetetedonut

大阪府堺市にある「日本料理 手と錫」。店主の乗松宏樹氏は、米粉の焼ドーナッツ店、「てててドーナッツ」を営む妻の涼香氏と力を合わせ、同店を運営している。食材選びや手仕事へのこだわりに表れているのは、人への思いやり。イベント出店で地域活性化にも貢献している同店に、元ボクシング世界王者の畑山隆則さんがインタビューした。


 

匠の技による質の高い日本料理

インタビュアー 畑山 隆則

畑山 「日本料理 手と錫」さんでは、旬の食材による創作料理を月替わりで味わえるそうですね。乗松店主はこれまで、日本料理一筋で歩んでこられたとうかがっています。

乗松(宏) はい、和食の世界で修業を重ね、地元・堺で「日本料理 手と錫」を開業しました。2025年で8年目になります。

畑山 「手と錫」とは、印象的な店名ですね。どんな由来があるのでしょう?

乗松(宏) 「手」には、職人としての誇りを持ち、「手づくり」「手仕事」を大切にしたいという思いを込めました。「錫」は、店で使っているおぼんの素材なんですよ。「錫蒔地(すずまきち)」という漆器の技法による独特の光沢と模様が特徴で、おぼんの上の料理がさらに美しく見えるようこだわりました。今は出来合いの品を簡単に手に入れられますが、それに甘えて職人が手を抜けばお客様にも伝わり、信頼を失ってしまいます。そうならないためにも、自らの手でつくりあげることを心がけているんです。

畑山 その誠実さが、お客さんから愛されている由縁なのでしょうね。営業時間についても教えてください。

乗松店主が一品一品手間を惜しまずつくるこだわりの創作料理

乗松(宏) 質の高い料理をじっくりと召し上がっていただきたいので、昼も夜も完全予約制にして入念に準備をさせていただき、ランチは12時から15時(最終入店13時)、ディナーは18時から22時30分(最終入店20時)まで営業しています。畑山さんもどうぞごゆっくり、当店の料理をご賞味ください。

畑山 いただきます!――どれもとても手が込んでいて、本当においしいです。特に、出汁が素晴らしいですね。

乗松(宏) さすが畑山さん、目の付け所が違いますね!実は、出汁には一番こだわっているんですよ。食材はすべて、私自身が市場で吟味して仕入れています。

畑山 その厳選した旬の幸を独自の方法で調理し、提供されていると。

乗松(宏) そうなんです。また、料理を最高の状態でお出しするための確認も欠かしません。カウンター越しにお客様の召し上がるペースやご様子を見ながら、急かさず待たさず、程よいタイミングを見計らっているんです。

畑山 タイミングを見て料理を提供するとは、まるで試合中の“間合い”ですね。相手の呼吸や表情から一瞬で判断する研ぎ澄まされた感覚がまさに職人です。そういったお客さん一人ひとりへの目配りと心配りがおいしさの秘訣でもあるんですね。近くにあったら、少なくとも月に一度は必ず来たいお店ですよ!
 
 

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