注目企業インタビュー
外科、内科から訪問診療まで
患者の心に寄り添う町の医院
気持ちをくみ取り健康をマネジメント
亀山 患者さんと接する際には、どのような点を大切にされていますか?
樋口 私が大切にしているのは、地域の皆様の健康をマネジメントすること。当院の診療で十分な病気はきちんと治し、万が一、別の病院で検査や治療が必要だと判断した場合は、その必要性を患者様にわかりやすくご説明し、もっと大きな病院へとスムーズにつなげていきます。この連携が可能になるネットワークづくりを念頭に置いているんです。また、治療方針を伝える際にも患者様のお気持ちを汲み取って、一人ひとりに合わせた指導をするよう常に心がけているんですよ。
亀山 なるほど。すべての患者さんに合う指導方法は存在しないですから、樋口院長のように各人に寄り添っていただけるとありがたいですね。具体的には、どのように指導をされるのでしょうか?
樋口 例えば、肝臓を悪くした患者様に対してストレートに「お酒はやめましょう」と言うのは簡単です。しかし、普段からお酒が好きだった方にとって、急に「我慢しろ」と言われることはあまりにも酷だと思うんです。ですから私は「お酒を飲んでもいいけれど薬もちゃんと飲みましょう」と説得して、なんでも「ダメだ」と抑え込むのではなく、病状の範囲で許せることは許すといった姿勢で、患者様の心に寄り添う診療を貫いています。
亀山 そのような診療は子どもたちにも必要なものだと感じますよ。
樋口 おっしゃる通りです。当院にはスポーツのケガで来院する学生の方も多いのですが、私が野球をしていたこともあり、練習に出られなくなって悔しがる患者様の気持ちがよくわかるんですよ。ですから「無理をせず休む時には休む。治療は次の試合に間に合わせるから」と声をかけるなど心のケアも忘れません。
充実した人材と設備の数々
亀山 樋口院長を囲むスタッフの方々についても、ぜひ、教えてください。
樋口 当院の看護師は私の妻なんですよ。また、副院長の鈴木智之は私の後輩になります。5歳年下で、私が京都府立医科大学附属病院の医師として研修で鍛えた教え子なんです。今日は滋賀県まで往診に行っているので亀山さんとお目にかかれないのが残念ですが、彼はご両親が学校の先生というだけあって非常に真面目な性格で、とても頼りになる副院長なんですよ。
亀山 患者さんだけでなく、スタッフの方々とも厚い信頼でつながっているのですね。また、樋口医院さんの設備の充実ぶりにも驚きました。
樋口 当院は腰部牽引機、超音波式ネブライザ、ウォーターベッド、超音波診断装置、人工透析機器など数々の設備を用意しています。これらの設備は患者様のニーズにお応えしてきた結果でして、「樋口医院に行けば大丈夫」という地元の皆様の期待を裏切らないよう設備を充実させているんです。