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注目企業インタビュー

外科、内科から訪問診療まで<br />
患者の心に寄り添う町の医院

医療・福祉

外科、内科から訪問診療まで
患者の心に寄り添う町の医院

樋口医院
院長 樋口 濃史

PROFILE

57歳。京都市山科区出身。樋口医院を開業した父・博保氏の背中を見て育つ。医師を志し埼玉県の大学に進学。卒業後は地元に戻り京都府立医科大学附属病院で研修を受ける。1年後、福知山市の病院に転じ3年勤務。再び京都府立医科大学附属病院で6年間勤める。十分な経験を積んだ後に樋口医院に入り、2代目院長に就任。看護師の妻や頼れる副院長と力を合わせ、豊富な診療科目と在宅診療で地域の健康を支えている。

COMPANY DATA

樋口医院

住所
〒 607-8308
京都府京都市山科区西野山桜ノ馬場町13
URL
https://higuchi-iin.com/

1970年3月に京都市山科区にて開業して以来、訪問診療などを行い、地域密着で多くの人々の健康を支えてきた樋口医院。開業医である父・博保氏の思いを受け継いで2代目に就任した樋口濃史院長は、患者の要望をくみ取ったうえで負担にならない診察やアドバイスを行っている。地域の人々に寄り添う同氏の思いに、野球解説者の亀山つとむさんが迫った。


 

訪問診療に力を入れる山科の医院

インタビュアー 亀山 つとむ

亀山 京都市山科区の樋口医院さんは、内科・外科・小児科など、幅広い診療で地域の健康に貢献していらっしゃいますね。まずは開院からの沿革を教えていただけますか?

樋口 当院を開業したのは私の父・博保で1970年のこと。代々続く医師家系ではなく、父が初代の院長なんですよ。当時この辺りはほとんど田んぼで、一軒家がぽつりぽつりとある程度の田舎町でした。「いずれは妻と2人で無医村に赴任したい」という夢を持っていた父は、あえてそうした土地を開業場所に選んだのだと思います。また、父はとても実直で真面目な性格でして、特に力を入れていたのは訪問診療でした。地域の方々からも、大変親しまれていたようです。

亀山 まさに地域密着の医療ですね。お父様のお人柄に引かれて、地域の方々も信頼していたのでしょう。樋口院長も往診に付いていかれていたのでしょうか?

樋口 ええ。子どもの頃から往診に付いて回っていて、父が診察している間にその家のご家族と遊んで過ごす。そういう毎日が当たり前でした。そんな地域の方々に愛されていた父も、2008年4月に引退しましてね。「これからはゆっくり過ごしてほしい」と声をかけていたのですが、その半年後に眠ったまま安らかに息を引き取ったんです。それから本格的に、私が2代目院長として当院を引き継ぎ、現在に至ります。
 

 

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