注目企業インタビュー

サービス
毎日の食卓においしいお米のパンを提供
ニーズ開拓で新たな障がい者雇用の創出へ
お米のパンとお菓子 もり
代表 宮下 奈生子
PROFILE
京都府出身。自身の娘が小麦にアレルギーがあったことや、米の在庫余りに悩む地域の米農家の話を受けたことを機に、米粉や生米を使用したグルテンフリーのケーキづくり・パンづくりを開始。試行錯誤を重ねて独自のノウハウを築き、2024年10月、将来の障がい者雇用も視野に入れ、京田辺市に「お米のパンとお菓子 もり」をオープンした。
COMPANY DATA
- 住所
- 〒 610-0353
京都府京田辺市松井ヶ丘3-8-19 - URL
- https://mori-kome.com/
https://www.instagram.com/glutenfree_mori/

インタビュアー 畑山 隆則
畑山 京都府京⽥辺市に根を張り、グルテンフリーのパンづくりで人気を博す「お米のパンとお菓子 もり」の宮下代表。こちらのお店では、どのような商品を販売されているのですか?
宮下 当店では小麦もグルテンも一切使わず、米粉か生のお米を使ったパンやお菓子をつくって販売しています。アレルギーのある方、グルテンが体に合わない方はもちろん、米粉や生のお米でつくられたパンの味に魅力を感じて購入していただけるお客様が多いですね。
私は娘に食物アレルギーがあることから、独学でアレルギーに関することはとことん学んできました。そのため、お客様一人ひとりのご要望やお悩みにお応えすることができます。ですから、安心して商品をお選びいただけるんですよ。小麦やグルテンの影響からパンを食べるのに不安を持っている方などもいらっしゃるので、お話をしながら、その不安を解消していけたらと思っています。
畑山 それならば、アレルギーに悩んでいるお客さんも気軽に相談できます。こちらに並んでいる商品についても、ぜひ詳しく教えてください。
宮下 例えば食パンは米粉から、「田舎パン」という人気商品については、京田辺産「ヒノヒカリ」をミキサーで粉砕することで生地をつくっています。当店にはパンだけではなく、シフォンケーキやグラノーラ、ベーグルなども販売しているのですが、これらの商品もすべてお米を材料にしているんです。
畑山 日本人はもともと米食中心だから、お米のパンにもなじみやすいのでしょうね。地元のお米を使っていらっしゃるというのも、地域の皆さんにとって安心できるポイントですね。
宮下 地産地消も心掛けていますので、そういっていただけると嬉しいです。米粉パンもそうですけれど、初めは新しいお米の食べ方みたいな受け止められ方をしていたと思います。ですが、現在はここ5、6年で全国的にお米ならではのもっちりとした食感が好まれるようになり、小麦の代替品ではなく、また、小麦のパンとも別のジャンルとして広まってきていると感じています。開店してから、地元の徒歩圏内の距離でマルシェなどには出ていたのですが、最近では京都市内のほうで開かれるパンマーケットにもお声がけいただき、お米でつくったパンの味が着実に広がっていっているのを感じます。
畑山 ますます宮下代表の自慢のパンの味が多くの方に知られていくことと思います!今後はどのようにお店を発展させていきたいですか?
宮下 私が起業したのは、障がい者雇用に貢献するという最終目標があるからなんです。このグルテンフリーのパンは私の持ち味ですから、今後はこの商品を生かして、障がいのある方たちを雇用できる会社を設立したいと思っています。また現在、私と同じようにお米のパンで開業したい方への開業支援も手がけていますので、そこにもより力を入れ、グルテンフリーという文化の底上げをしたいです。将来的には小さいパン工房をたくさんつくり、障がい者と健常者が協力し合いながら働ける環境を増やしていけたら嬉しいですね。