注目企業インタビュー

医療・福祉
看護師としての経験・知識を生かし
移動を楽しみに変える介護タクシー
なぎさ介護タクシー
看護師 古山 真吾
看護師 古山 美希
PROFILE
看護師 古山 真吾
クリニックや急性期病院、老人ホームなどで20年以上にわたり幅広く看護師として勤務。その経験と専門知識を活かすべく2025年2月に同じく看護師である妻と共に「なぎさ介護タクシー」を立ち上げた。
看護師 古山 美希
手術室、急性期病棟、老人保健施設などで看護師として従事。夫の病気をきっかけに、夫と共に独立開業を決意し、医療の専門知識を持つ介護タクシーを展開中。
COMPANY DATA

なぎさ介護タクシー
- 住所
- 〒739-0413
広島県廿日市市宮島口上 - URL
- https://nagisa-nursingtaxi.com
矢部 ご夫婦で介護タクシー事業を展開されている「なぎさ介護タクシー」さん。開業に至った経緯を教えてください。
古山(真) 私たち夫婦はこれまで、看護師として長く医療現場に携わってきました。ただ、私は以前から何かしらの形で独立したいと考えていまして、自分が培ってきた経験や知識を生かせる介護タクシー事業に目を向けていたんです。
古山(美) 私は、当初は独立に反対だったのですが、夫が大きな病気を患ったことを機に、お互いに人生の折り返し地点ということで、新しいことにチャレンジしてみるのも良いのかな、と考えるようになったんです。そこで、せっかく始めるのであれば、広島県廿日市市で第一号の民間救急レベルのことができる介護タクシー業者になろうと、2025年に開業に至りました。
矢部 お二人とも看護師として長く勤めていた経験があるのは強みですよね。
古山(真) そうですね。移動するための手段としてだけではなく、医療従事者として診察時の付き添いや日常の介助までサポートできるのが、大きな強みになっているかと思います。
矢部 医療のプロが送り迎えをしてくれるとなれば、利用者さんも安心ですよ。
古山(美) 看護師時代は、患者様やご家族様とお話しする時間がなかなかありませんでした。その点、介護タクシー事業では、移動中にいろいろなお話を聞けて、利用者様が今直面している問題点を知ることができるので、それに対してのアドバイスをすることができます。
古山(真) ご家族の方は医療従事者でない限り、正しい知識や情報がないので悩みを抱えていらっしゃることが多々あるんです。ですから、送迎中などの移動を入り口に、利用者様、ご家族様の問題を解決できれば、と考えています。
矢部 それは素晴らしいです!介護タクシーとしての役割だけでなく、さまざまな悩みや問題に対しトータルでサポートすることができるんですね。
古山(真) また現在、行政や旅行会社と一緒になって取り組んでいるのが「ユニバーサルツーリズム」というプロジェクトです。「高齢だから」「体が不自由だから」といった理由で旅行ができないという人たちに向け、旅行をサポートできる仕組みをつくろうと考えています。
古山(美) ただ旅行に帯同するだけではなく、一緒に車で移動できる強みを生かし、移動=負担ではなく、“移動=楽しみ”に変わるようなサービスを展開していきたいです。
矢部 体に不安があっても旅行ができるとなれば、「リハビリも頑張ろう!」という気持ちになりますよね。
古山(真) まさにその通りで、旅行も目標設定の1つになればと思っています。そのような活動を通じて、介護タクシーや民間救急の存在をより多くの方に知ってもらえたら嬉しいですね。

GUEST COMMENT
矢部 美穂
介護タクシーの存在を多くの人に知ってもらって、普通のタクシーのように気軽に利用できるようになっていけば良いですよね。看護師として第一線で活躍されていたお二人が組むことで、救われる人もたくさんいると思います。ユニバーサルツーリズムのお話も興味深いですし、ぜひ実現させてほしいです!