注目企業インタビュー
エンジニアの個性に合わせた働き方を推進
ITで顧客と地域の情報発信力も高める!
顧客のニーズを引き出して要望を実現する
嶋 それにしても、エンジニアの労働条件がそれほど厳しいものだったとは驚きです。
保母 ええ。激務で体調を悪化させたりメンタルを崩してしまったりすることも多いんです。そのような状況を改善するために必要なのは、エンジニアが自発的に仕事に取り組めて、プライベートも充実する理想的なワークライフバランスを実現することだと思います。そのために私はエンジニアとのコミュニケーションを日頃から充実させ、彼らの気持ちを理解しながら同じ目線に立ち、未来に向かって高いモチベーションを保てる企業にすることを意識しているんです。
嶋 自身を向上させるためにも、前向きな姿勢が保てる環境が必要ですよね。
保母 はい。ですから当社が目指しているのは、どういう仕事をしたいのかなどの要望を聞き取り、エンジニアがやりたいことをやりながら全体で1つのチームになれる社風にすることなんです。このような取り組みを通じてお客様のニーズを引き出し、ご要望を実現していきます。また、多治見市にはホームページを開設したくても社内に対応できる人材がおらず、立ち上げはIT会社に任せるにしても運用が難しいとお困りの企業が多いんです。そこで当社は、スマートフォンがあれば簡単に更新できるシステムでホームページを制作いたします。構築の段階からお客様に参加していただくなど、ITに精通した人材を育成し情報発信力を高めていくことも心がけているんです。
多治見市を人と物と情報が集まる地域に
嶋 それが可能なのも、エンジニアの皆さんにゆとりがあるからですよね。
保母 その通りだと思います。システムにしろ、ホームページにしろ、「つくって納品したら終わり」という風潮があるIT業界の中で、私たちはどこまでもお客様と伴走することを重視しており、そのためにエンジニアの将来まで考えているんです。どうしても、エンジニアは年齢を重ねるほどパフォーマンスが落ちていく傾向があります。特に派遣エンジニアの場合は、会社も若い頃のように右肩上がりの報酬を払うわけにいかなくなっていくんです。これは今後さらなる高齢化社会を迎える日本にとって大きな課題だと思います。
嶋 確かにそれは難問です。保母社長ならではの解決策はありますか?
保母 技術とはただの道具にすぎません。道具を生かすためにも大切にするべきは「人」なんです。そこで当社はエンジニアを正社員として雇用しています。技術者として力量が衰えたとしても、それまでに積み上げたキャリアを生かして、お客様とエンジニアの間をつなぐ役割を担ってもらうなど、安定した雇用を維持できる体制をつくろうと模索しているところです。
嶋 なるほど。そうして地域全体のIT活用が進めば一石二鳥ですよね!
保母 まさにそうなんです。当社は海外への進出も見据えていますが、地元の活性化に貢献することにも同じぐらい力を入れています。例えば多治見市の名産である美濃焼は世界中の富裕層に人気がありますが、彼らがネットで検索してもなかなか日本語のWebサイトにたどり着くことができません。そこで簡単に探せる美濃焼のサイトを立ち上げるなど、海外とのビジネスを広げながら多治見を国内や海外からエンジニアが集う地域にすることを目指しています。そのように、地元をさまざまな人と物と情報が集まる多様性のある街にすることが私の目標の1つです!
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