一歩を踏み出したい人へ。挑戦する経営者の声を届けるメディア

Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

障がい者・採用企業・支援員に寄り添い<br />
公的サービスでは対応できない支援を行う

医療・福祉

障がい者・採用企業・支援員に寄り添い
公的サービスでは対応できない支援を行う

株式会社 トライアングルサポーター
代表取締役 浜崎 由美子

PROFILE

精神保健福祉士、社会福祉士、社会福祉主事など数々の資格を持つ。障害者雇用納付金の調査員、生活支援や就労支援事業所の支援員、ハローワーク精神障害者雇用サポーターなどを経験した後、2024年9月に(株)トライアングルサポーターを創業した。現在は生きにくさを抱えた本人・障がい者や強い個性の社員を受け入れている企業・生活や就労支援事業所で働く支援員、3方向の立場からサポートする事業を展開している。

COMPANY DATA

株式会社 トライアングルサポーター

住所
〒 451-0015
愛知県名古屋市西区香呑町5-65 4F
URL
https://triangle-supporter.jp/

生きづらさを抱えた人の就労や生き方を支援し、彼らを支える支援員や勤務先の企業にも徹底したサポートを行う(株)トライアングルサポーター。生活の支援や就労支援事業所の支援員やハローワーク精神障害者雇用サポーターなどの豊富な経験を積んだ浜崎社長の事業にかける思いに、元プロサッカー選手の小倉隆史さんが迫った。


 

障がい者、企業、支援員をサポート

インタビュアー 小倉 隆史

小倉 まずは、(株)トライアングルサポーターさんの事業内容を教えていただけますか?

浜崎 弊社では、生きづらさでお困りの方のお悩みや就労と、彼らを受け入れる企業様、生活支援や就労支援事業所などで働く支援員さんの3者をサポートする事業を展開しています。個別相談、セミナー、カウンセリング、動画配信など、さまざまな方法から、生きづらさを感じる方々の社会環境を整えたいと考えているんです。

小倉 社名の通り、まさにトライアングルサポーターというわけですね。確かに、生きづらさを抱えたご本人だけでなく、関わる周囲の方々もそれぞれにお悩みを抱えていらっしゃることと思います。

浜崎 ええ。特に障害者手帳のない方で、ご本人も周囲の方も特性に気付いていない場合、ご本人は懸命に仕事をしているのに、複数の指示にうまく対応できなかったり、上司からの叱責が怖くて具体的に質問できなかったりとミスを繰り返してしまいます。そのため、障がい特性のある方の自己肯定感が低下し、退職してしまう可能性も出てきますよね。そうして退職者が出ると、障がい特性のある方の指導に疲弊していた他の従業員さんも退職してしまうなど、勤務先も経済的・人員的に大きな打撃を受けることになりかねないんです。また、対象者が手帳があり障がい者雇用枠で採用していた場合は、彼らを支えてきた支援員さんも自信を失ってしまいます。

小倉 ご本人や周囲の方が生きづらさや特性に気付けないことが原因で、負の連鎖が生じてしまうわけですね。ご本人も一生懸命目の前のことに取り組んでいらっしゃるけれど、前向きに事が進まないという状況が続くととてもつらい思いをしてしまいます。

浜崎 はい。また、そうした問題が生じるその他の原因として、自分に障がいがあるかもしれないと感じていらっしゃる方が世間の目を気にして、障害者手帳の申請を躊躇してしまう点が挙げられます。自分の特性を正しく把握していないことで、会社に勤めても業務や人間関係でつまずくようになってしまうんです。それに現在、日本では障害者手帳の申請に必須条件が高めで、認められなければ公的機関の支援を受けることにもかなりの制約が伴います。そのことも、大きな問題だと考えています。
 
 

1 2 3