注目企業インタビュー

スペシャリスト
研究協力を通してMBA学位取得をサポート
研究成果を用いたコンサルで女性活躍推進を支える
CHEM-BA コンサルティング 合同会社
社長(代表社員) 花井 研一郎
PROFILE
大手外資系製薬会社でマネージャーを務め、オーストラリアのメルボルンにて駐在を経験。女性が活発に働く姿を見て、帰国後に一念発起し、2024年11月に兼業でCHEM-BAコンサルティング(同)を創業。MBA取得サポートや人事制度コンサルティング事業を拡大予定。
COMPANY DATA

CHEM-BA コンサルティング 合同会社
- 住所
- 〒451-0051
愛知県名古屋市西区則武新町3-1-86
ザ・パークハウス名古屋1912 - URL
- https://chem-ba.com/
嶋 女性の活躍機会を増やすべく活動されているCHEM-BA コンサルティング(同)さん。花井社長が起業したきっかけを教えてください。
花井 私は外資系の製薬会社に務める現役社員で、2024年に兼業として当社を立ち上げました。起業した理由の1つは、会社で尊敬している女性の先輩社員が育児休暇明けで復職した時の大変そうな姿を目にし、育児休暇を取っている私の妻もブランクを埋めるために苦労するだろうと懸念したことです。女性のためにも社会のためにも、仕事と家庭の両立を実現できる環境を整えるべきだと感じました。その思いをさらに強くしたのが、約1年間のオーストラリア駐在だったんです。多様性の受け入れが進んでいるオーストラリアでは仕事も育児も男女関係なく、企業に勤める人も、経営陣の数ともに男女半々という印象でした。
嶋 なるほど。それは、日本の状況とは大きな違いがありますね。
花井 ええ。そこで私は、日本でも女性の活躍を推進するために当社を創業しました。いずれは人事制度設計のコンサルティングを事業の柱とする予定です。現在はその準備のため女性の社会参画に関する研究活動を進めながら、短期の事業としてMBA(経営学修士)の取得サポートを手がけています。私も海外でMBAを取りましたが、率直に言って働きながら1人の力で成し遂げるのは非常に難しい。そこで弊社の研究活動と協業してもらうことで、修士論文執筆の負荷を下げ、スムーズなMBA合格を目指してもらえます。
嶋 MBAの取得も女性の社会進出をバックアップする力になりますよね。一方で気になるのは、花井社長がいつ頃から人事制度設計のコンサルティングに乗り出す予定なのかということです。
花井 内閣府はすでに、2030年までに東証プライム上場企業で女性役員比率を30%以上に増やすという目標を発表しています。各企業今後ますます取り組みを強化することが想定されるため、私も2~3年後にはコンサルティング活動へ本格的にシフトするつもりです。繊細なトピックですし、かなりの挑戦になりますが真っすぐにまい進します。
嶋 花井社長のご活躍が、低迷の続く日本を再生してくれるのではないかと期待が高まりますよ!
花井 ありがとうございます。おっしゃる通り「失われた30年」と言われるほど日本の経済が低迷したのは、日本企業でイノベーションを起こせなかったことが一因です。そこで求められるのは多様性です。性別に限らず年齢や働き方などあらゆる面で多様性を認め、さまざまな立場の人の意見を取り入れるからこそ新たなアイデアが生まれるんです。私はまず女性の活躍機会を増やし、制度設計を通して離職率を下げ、キャリアアップにつながる環境整備に全力を注ぐ――これが私の目標です!

GUEST COMMENT
嶋 大輔
日本が再生するには新たな人材の育成・登用が欠かせませんが、女性の活躍を積極的に支援する経営者はまだ少数。この残念な現状を変えようとする花井社長の奮闘は頼もしい限りです。ぜひ、誰もが平等に生き生きと働ける社会をつくり上げてください。大きな課題に挑む社長のご活躍に期待しています!