注目企業インタビュー

卸・販売
リンゴが丸ごと1個入った果実酒キット
特別な日にふさわしい、幸せを呼ぶ1本
C’est la vie Pomme(セラヴィぽむ)
代表 山口 克子
PROFILE
山形県天童市出身。同市内で酒類をメインに扱う飲食店を経営する。コロナ禍をきっかけに、フランスのカルヴァドスを手本にした果実酒キットの製作に取り組み始め、数年かけて商品化。「C’est la vie Pomme(セラヴィぽむ)」のブランド名で販売を開始した。リンゴが丸々1個瓶に入っているという同商品は、贈答用や記念品としても人気を集めている。
COMPANY DATA
C’est la vie Pomme(セラヴィぽむ)
- 住所
- 〒994-0025
山形県天童市鎌田本町1-5-6 - URL
- https://yamagata.chokuso-keikaku.jp/s0165/
モデルは仏生まれのアップルブランデー

インタビュアー 緒方 耕一
緒方 山口代表は、「C’est la vie Pomme」というブランド名でブランデーやウイスキーなど好みのお酒でリンゴの果実酒がつくれるキットを販売されています。ボトルの中に真っ赤なリンゴが丸ごと1個入っていて、写真で初めて見た時は感動しました。高級感があっておしゃれですし、インパクトもありますね。
山口 お店に来られた方も皆さん驚かれますね。そこから自然と会話が始まるので、お客様との交流が私の楽しみの1つになっています。
緒方 確かに、良い会話のきっかけになりますよね。そもそも、どうしてこのような商品をつくろうと考えたのですか?
山口 きっかけはコロナ禍でした。私はお酒が楽しめる飲食店を経営しているのですが、その頃は外食も気軽にできませんでしたから客足が遠のいてしまって。その時に思い出したのが、以前お客様から教えていただいたフランスのお酒「カルヴァドス」でした。カルヴァドスはリンゴを原料とするブランデーで、その種類の1つに「ポム・プリゾニエール」という、リンゴが丸々瓶の中に入っているものがあるんです。そのお酒に着想を得て、「C’est la vie Pomme」をつくり始めました。
緒方 実際にどうやってリンゴをボトルに入れるのでしょうか?もちろん、瓶の口からは入りませんし、瓶を切ってリンゴを入れた後にガラスを継ぎ直すわけにもいきませんよね。
山口 確かに皆さん、「どうやって入れたの?」と驚かれますね。その謎を考える時間もこの商品の楽しみの一つだと思っています。お客様にはぜひ、あれこれ予想してみてほしいですね。
困難を乗り越えたリンゴだけが商品に
緒方 商品化までにはご苦労も多かったのではないですか?
山口 はい。特殊な方法で栽培していることもあり、本当に試行錯誤の連続でした。5年前、まずは農家さんに協力をお願いし、実験を開始しました。それが2年ほど続き、3年目からは実験結果をもとに品種を絞っていったんです。その結果、紅玉という小ぶりな品種がいいということになりました。ですが、お願いしていた農家さんのご都合がつかなくなり、私が自分でリンゴをつくらなければならなくなったんです。
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