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Challenge+(チャレンジプラス)

注目企業インタビュー

ドローンを用いた電波の可視化技術で
通信インフラの設計や最適化に貢献

 

新藤氏が使用する産業用ドローン

宮地 非常に大きなプロジェクトに携わられたのですね。

新藤 そうなんです。2000年には、シドニーオリンピックの衛星中継も担当したんですよ。オーストラリアが南半球に位置することもあり、衛星を探すのに苦労したり、1日の移動距離が1000~1800㎞もあったりと、非常に大変でしたが、オリンピックという世界的なイベントの映像を日本に送り届けられたことは自分の誇りになっています。

宮地 オリンピックですか!それは驚きです。その後も、衛星通信の分野一筋で歩んでこられたのですか?

新藤 いえ、その後は通信の世界に足を踏み入れました。社内システムの開発、経営基幹システムの導入支援、電線地中化事業、ケーブルテレビの根幹システムの開発、携帯電話の基地局建設など、さまざまな業務を経験し、幅広い知識を身に付けたんです。独立前は高速道路関連の会社で働き、土木、トンネル、橋梁などといった設備の知識や、ETCデータ解析の技術を習得しました。
 

ドローンを使って電波を可視化

宮地 さまざまな経験を積まれた後に独立されたのですね。ではあらためて、電波の可視化とはどのようなものなのか教えてもらえますか?

新藤 携帯電話やテレビなど、私たちの生活圏に電波が飛び交っていることは皆さんご存知ですが、電波は見えないので普段はほとんど意識されません。ですが、電波調査用の機器を用いれば、どこにどの周波数の電波が飛んでいるかをモニター上でリアルタイムに“見る”ことができます。当社はこの技術とドローンと組み合わせて、上空から電波に関する調査を実施しています。

宮地 空から調査ができるということは、徒歩では近寄りにくい場所でも大丈夫なんですね?

新藤 そうです。通信基地局などを立てるときは周囲の建物や電波に関する事前調査が必要ですが、ドローンであれば一定の区画内をスピーディに調査できます。また、周波数を細かく設定できるので、違法な無線機や通信機器を見つけ出すことも可能です。

宮地 私たちが気付かないような、意外な活躍の場があるんですね。

新藤 そうなんです。例えば、大手衣料品販売店には、ショッピングカートを入れると自動で商品の情報を読み取る装置を使ったセルフ会計機がありますよね。また、ドラッグストアや書店など多くのお店の出入り口に、万引き防止のゲートが設置されているのはおなじみの光景だと思います。これらの装置には電波の技術が使われているんですよ。
 
 

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