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コラム

BUSINESS CORE 株式会社 LEVECHY 代表取締役 高 将司
知識・スキル・ノウハウ――ビジネスを円滑に進めるための要素はさまざまあるが、真の成功者はそのビジネスに取り組むうえでの“マインド”を持っているものだ。そんな視点に基づき、多種多様な業界で活躍する経営者の中でも、ビジネスの「核」となりうるマインドを持つ人物にスポットライトを当て、読者が仕事と向き合う際の新たな気付きとなるような情報を発信するコラム企画。



1.安定した不動産の可能性

――19歳から不動産業界に進んだ高社長。法人化に至るまでのキャリアは?
 
父は経営者で金融業を営んでいたのですが、体調を崩したことで事業が立ち行かなくなりまして。私は家計を支えるために大学を中退して不動産業界に進みました。親戚が不動産会社を経営していて、いくつも物件を持ち、家賃収入などで安定した暮らしをしているのを見て、幼い頃から業界に憧れを持っていたんです。入社してからは毎日飛び込み営業を100件、電話営業を400件というペースで必死に取り組みました。最初の半年は成果が得られず、大変な時期を過ごしましたが、そこから順調に成果を出すことができたんです。その後は日系企業を経て、外資系企業の日本事務所立ち上げメンバーとして参画するなどの経験を積み、25歳で当社の前身であるジャパン・プロパティーズ(株)を設立しました。

――1 日に膨大な量の営業を繰り返す過酷な環境を経験して以降も、不動産の仕事を継続できた理由は?
 
私は過去に株や仮想通貨、FXなどさまざまな分野で投資を行ってきました。これらの投資対象はすべてデジタル上で取引されているもので、日々の不安定な値動きを見定める精神力が必要です。しかし、不動産は実体があり、国家が揺るがない限り、日本の土地に建造物として存在し続けます。また、例え値動きが生じて市場価格が低下した場合にも、インカムゲインによって数年後には元本を回収できる可能性があります。また、売却益を得ることも可能です。こうした安定的で比較的価値変動の少ない不動産に、投資商品としての魅力を感じました。

2.不動産CFの魅力

――高社長が不動産クラウドファンディングに着目した背景は?
 
2019年に不動産特定共同事業法における要件緩和がなされ、クラウドファンディングへの参入障壁が下がったことが大きかったと思います。これまでは不動産投資というと、最初から莫大な資金が必要な印象がありましたが、この要件緩和によって、一口1万円からといった小規模で参入できる環境がつくられたんです。そこで、この機会に1人でも多くの方が不動産投資に触れ、より豊かな人生が歩める仕組みを整えたいと考えました。

――高社長が運営する不動産クラウドファンディングサービス「LEVECHY」の特長とは?
 
「LEVECHY」を運営するにあたり、当社では「不動産特定共同事業3号・4号事業」としての許可を取得しています。これは当社が国内で2社目となり、一般投資家向け3号・4号事業者は全国で10社程度しか取得されていない許可なんです。この許可により、「LEVECHY」では特定の不動産を購入することだけを目的とした特別目的会社(SPC)を設立することができます。例えば一般的な不動産クラウドファンディングサービスでは不動産を購入する際に運営会社の名義となるため、もしその運営会社が倒産すれば、購入した不動産を差し押さえられてしまい、出資額が毀損する可能性が高くなります。しかし、「LEVECHY」の場合は、不動産を購入するごとに個別の特別目的会社(SPC)を設立しているため、運営会社が倒産した場合でも、購入した不動産を差し押さえられることがなくなり、投資家の皆様の大切な資産を守ることができるんです。

――「LEVECHY」のもう1つの特長である「レバレッジ効果」とは?
 
特別目的会社(SPC)のスキームを通じてローンを活用し、利回りを引き上げる「レバレッジ効果」を生み出すことが可能です。例えば10億円の価値のある不動産を取得する際に、投資家の皆様から5億円を集め、残りの5億円を金融機関からローンで借りるとします。すると年間の収益が1億円の場合、ローンで借りた5億円の金利の2%を支払っても、残りの9000万円を投資家の皆様に還元できますよね。「10億円全額投資で1億円の還元」よりも「5億円の投資で9000万円の還元」のほうが、単純に利回りが高くなるんです。これが実現できる点も「LEVECHY」の大きなメリットだと思います。

3.不動産投資の民主化

――2025年11月26日には、『新NISAにプラスして1万円でできる資産運用を教えてください!』という書籍を出版した。書籍を通じて読者に伝えたいことは?
 
今はインフレの時代であり、日本円の価値が日に日に目減りしている状況で、外国人が日本で不動産を購入していくことも多くなりました。こうした時代の流れに柔軟に対応するためにも、「1万円を資産に変え、1万500 円になる可能性がある」不動産クラウドファンディングのスキームを活用して、誰もが投資できることを伝えたかったんです。特にこれから結婚や出産を見据える世代や、老後を見据えた60代以上の方々にこの本を気軽に手に取っていただけたらと思います。そして「1万円から不動産投資を始める」きっかけにしていただけたら嬉しいですね。

――「LEVECHY」の運営を通じて、今後どのような社会をつくり出していきたいか?
 
誰でも簡単に1万円から不動産投資ができるスキームを整え、投資が可能な18歳以上の国民全員が不動産オーナーになれるマーケットづくりを目指します。これまでは億単位の資金力のある投資家だけが不動産投資の世界を動かしていました。しかし今は、多くの方が資金を持ち寄れば、同じ規模の不動産を購入することができます。こうした「不動産投資の民主化」を進めていきたいですね。また、日本には重要文化財のような歴史ある建造物が多く眠っています。当社でも近年、函館の重要文化財を取得し、それをホテルとして活用することで建物を保全していく活動にも取り組んでいるんです。今後も不動産を通じて地域の方々が街づくりに参加できる仕組みをつくり、日本の古き良き建造物を次の世代に残すことで、持続可能な、循環できる世の中をつくりたいと思います。常に葛藤や失敗はつきものですが、壁を一つひとつ乗り越えて自身をアップデートし、より良い事業を展開していきます。

『新NISAにプラスして1万円でできる資産運用を教えてください!』
高 将司

 
これまで一部の富裕層や専門家のものだった不動産投資の世界に、誰もが「1万円」という少額から参加できる道が開かれた―「不動産クラウドファンディングの仕組みと安全である理由」「実際に投資を始めるための具体的なステップ」など、19歳から不動産業界一筋に歩んできた著者が、不動産クラウドファンディングにまつわるすべてをわかりやすく解説した1冊。:パノラボ (2025/11/26)
 
株式会社 LEVECHY
〒 107-0052
東京都港区赤坂1-11-28
JMFビル赤坂01 5F
設立日 2012年1月11日
資本金 1億円
URL:https://levechy.jp/
   https://levechy.com/
   
発行:株式会社フォーウェイ
発売:株式会社パノラボ
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