コラム

将来の担い手を育てる
海の学校の大きな目的の1つに、将来の日本、さらには美しい地球をしっかり受け継いでくれる人材を育てる、ということがあります。ただ仕事ができるだけではなく、自然を理解した町や国の担い手、あるいは大きな会社の社長さんになってもらいたいと思っています。
海や自然を通じて感じたり学んだりしたことは、素晴らしい体験として人々の心の奥に深く刻まれます。自然が楽しかったり、美しかったり、気持ち良かったり、ありがたかったり・・・。皆が地球に感謝の気持ちを抱きながら生きていけば、社会全体が、ひいては地球全体が、良い方向へ進むことは間違いないでしょう。
前々回のコラムで『ビーチクリーンは心クリーン』というテーマについてお話しさせていただきましたが、やはり美しい自然に触れることで、「もうけのためには仕方がない」といった自分勝手な心ではなく、「もう少しきれいに活動できないかな」といった美しい心が育まれていきます。人間ファーストすぎる今の世の中だからこそ、「水があるから生きていける。土があるから花も野菜も育つ。きれいな海があるから、おいしいお魚も食べられる」――このようなごく当たり前のことをないがしろにせず、毎日を丁寧に過ごしてもらいたいものです。これは、1人ではやりにくいのですが、皆で社会のシステムの中に落とし込む作業を今から少しずつやっていくことが大切だと思います。今まさしく転換期、気付きの時だと思います。もちろん、いきなり100点というのは難しいですから、さまざまな出来事を経て、社会全体で反省と学びを繰り返して、そのうえで成長すれば良いのです。それぞれが生きている場所で、少しずつ明るい気持ちを持って行動する。その積み重ねが、明るく居心地の良い未来をつくっていくことにつながります。感謝の気持ち、おかげさまの心をもって日々生きるということがとても大切だと感じています。
ウミガクからのススメ
~もっと海に入ろう~
現代人は昔の人、例えば私のおばあちゃん世代と比べると海に入ることが少なくなっているように思います。人それぞれではあると思いますが、パソコンや携帯電話を触る時間が増え、自然と触れ合う時間が減っているのではないでしょうか。今は私の幼少の頃よりずっと便利な世の中になっていますが、その反面、スクリーンタイムが長すぎたり、人と触れ合い自然の中で遊ぶ時間が少なくなったりして、大切なことが失われていく世の中になっているようにも感じています。人は陸上で生きる生き物ですが、「母なる海」という言葉があるように、やはり海の力はすごいです。皆さん、海に体を浸す時間をつくりましょう。足湯のように足を浸けるだけでも電磁波が放電されて良いですが、海に入って水圧を感じるほうが、より健康的になれます。
海には人の心身の状態を良くする力があるように感じます。現代風に説明するなら、今の人の体には電磁波がたまりすぎているため、海に入ってアーシング(放電)したほうが良い、ということです。体の細胞一つひとつは電気を帯びていて、その状態を良くしてくれる、もとのバランスに戻してくれるのが海です。畑の土いじりもその1つだと思いますね。地球の波長に合わせるということは、健康的に生きることや気持ち良く生きることに直結するのです。
「類は友を呼ぶ」と言われるように、気持ち良く生きている人の周りには自然と良い波動が集まってきて、物事が良い方向へ進んだり、何かと助けてもらえたりします。これこそが、成功への秘訣なのではないでしょうか。皆で助け合う生き方。それを率先して行えるような自分の心の持ち方。自然と触れ合い、まず自分自身が良い状態になって物事に取り組んでいきたいですね。
最後に、今回でコラム最終回となります。1年間本当にありがとうございました!ここまで読んでくださった皆様には、海でお会いできる日があれば幸いです。(一社)海の学校は、いつでもボランティアスタッフ、一般参加、見学を歓迎しております。下は3歳くらいから、上はおじいちゃん・おばあちゃんまでOKです。大切なことが何かを実際に感じられる、素晴らしいスクールになっていると思います。いろいろな人がいらっしゃいますので、人脈づくりなどに活用するのも良いと思いますし、高め合えるチャンスだと思ってぜひ一度海へ足を運んでみてください。いつもと違った良いことが必ずあると思います。みんなで楽しい時間を過ごしましょう!!